7/09/2011

困難への対処法(3)-信じられないとき

東日本大震災が発生し,福島原発の事故発生から100日以上が経ちました.原発事故収束にはまだ至らず,原発周辺に暮らしていた人々,福島の人々,福島から首都圏へ非難されている人々はもとより,日本に暮らす私たちの非常に多くが不安を感じる日々です.「原子力は安全」と言われ続け,そのことばを信じてきた結果がこれです.福島の事故を受けて,ヨーロッパの一部の国では,すでに脱原発の動きが始まっているにも関わらず,日本では夏を目前にして,玄界原発が近々再開されようとしています.東電はいまなお汚染水の処理に手間取り,思い切った打開策を取れない一方で,政府は,首相の辞任問題や新閣僚の辞任・交替で迷走を続けている.一体,私たちはいま,何を,誰を信じたらよいのか.そういう不信感が国全体に満ちているのではないでしょうか.

日々の生活においても,私たちは人を信じられなくなることがあります.友人だと思っていた人,信頼してきた人に裏切られたり,その無理解によって心を傷つけられたり,あるいは,最も身近な家族の何気ないひと言によっても,私たちは容易に不信感を抱き得るものです.

誰かを信じられなくなった時に人が取る行動・態度にはいろいろありますが,そのひとつに「攻撃」があります.攻撃が外に向かうと相手を責めるかもしれません.内に向かえば,自分を傷つけて健康を害したり,うつ状態になったりします.外向すれば,怒りや悲しみなどは解放できるかもしれませんが,内向すると苦しみます.どちらも前向きな対応とはいえず,問題解決にはつながりにくいです.逆に「防御」に走る人もいるでしょう.よくするのが「否定」です.つまり,起こった出来事そのものが最初からなかったことのように思い込んだり,振る舞うというものです.とりあえず何も起こらなかったことにして,自分が傷つかないように,応急的に自己防衛するのです.この場合,表立って人間関係が悪くなり,さらに傷つくという二次災害は食い止められますが,やはり問題は解決されません.傷は抑圧されているだけで,依然としてそこに存在し続け,さまざまな形で助けを求めてきます.

攻撃や防御では不信感を拭い去ることはできません.ではどうすればよいのでしょうか.人により理由はさまざまに異なりますが,殆どのケースに,ある程度有効,と思われる処方箋として,二種類のアプローチを提案したいと思います.第一のアプローチとして:

事実確認をする

ことです.相手に関する情報を収集するといってもよいでしょう.敵を知る,ということです。とはいえ,なにも探偵やスパイを雇う必要はありません.可能であれば,相手に直接事実を確認してみるのです.こちらの思い違いということもあります.思い違いではなく,それが相手の真の姿であるとわかることもあるでしょう.つまり,自分の人を見る目が甘かった,曇っていた,といったことに気づかされるかもしれません.直接確認できない場合は,周辺をあたるということもできますし,スピリット・ガイド経由で何らかの情報を入手することが許可される場合もあります(占い・リーディングなどを通じて).まずは,冷静に事実を確認し,より正しい情報を得ることが大切です.その過程で気づくことがなにかあるはずです.相手について知る,または,知ろうとすることで,自分についても気づきが得られるかもしれません.時間がかかることではありますが,何をするにも辛抱は必要です.

しかし,これで上手くいかないことも多々あります。少なくとも,情報入手が不可能な場合は有効ではありません.また,どうしても相手が許せない,という思いが残るかもしれません.許せないし,信じられない,と.正義感の強さゆえにそうした事態に陥る場合もあります.そういう人々には寛容さが必要でしょう.人間というものはよく間違いを犯すものだし,自分もこれまで多くの間違いを許されてきたに違いない,と思ってみることです.それでもすっきりしない場合には,第二のアプローチとして:

本当に信じられないのは誰かを考えてみる

ことが助けになるかもしれません.人を信じられない,許せないことの根本的な原因は,自分への信頼の欠如であることが多いからです.自分を否定したり,過少評価しているのです.自分の未来を信じられない,といってもよいでしょう.人が信じられないのは,そうした自分の内面の「投影」である可能性があります.そのことに気づくだけでも大きな意義があるでしょう.
 自分を正しく知るということは非常に難しいことですが,自己の全貌がわからないから,信じられない,ということはありません.全部わからないから信じられないとすれば,どんなことも信じられません.把握しうる範囲内で信じることは充分に可能であるし,そのことは,把握し得ない範囲についても大丈夫だろう,上手くいくだろう,と楽観視することをも含んでいます.ふっと浮かぶ考えや直感に従うことも「自分を信じること」です.
 しかし,その「根拠のない楽観視」は大丈夫なのか,そもそもそれは一体どこから来るのか,と問われれば,それは自分の中心,私たち自身の根源から来るものなので大丈夫です,とお答えします.各自
の守護霊,スピリット・ガイドからのサポートを受け取っていると言っても同じです.肺と肺の間,心臓の少し右側の辺り(ハート・チャクラ)の感覚として感じられることも多いでしょう.そこでほっとする,安心する感じです.私たちの「ガイドとつながっている」という感覚で,ガイドとつながることは,「自分とつながる」ことと同義です.そして,自分とつながることが,すなわち,自分を信頼する,ということなのです.これがわかる頃には,すでに気持ちのフォーカスが相手への怒りや不信,自分の未来への不安から,本当の意味で,「自分を大切にする」ことへとシフトしていることでしょう.


原発についても同じで,原子力発電は危険,という正しい知識を持つことで,政府と電力会社への不信感から離れることができます.取るべき次善策を知り,行動を起こすことができます.正しい情報の存在について,周囲の人々に伝えていくことも大切なことです. 

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