7/26/2014

大切なものはここにある

自然がどれほど美しいか

ひとは気づいていない。

気づきさえすれば

人類を取り巻く環境は

ずい分改善されるだろうに。

ひとは近くにあるものを見ずに

遠くの星ばかり追い求める。

最も大切なものは足元にあって

誰にも

必要なものが全て与えられている。

「いま」という時を

慈しんで生きることが大切。


7/17/2014

腐ったりんごは1つだけ―客観的思考は大切

"One rotten apple spoils a hundred [または its neighbours]." というラテン語起源のことわざがある。箱の中の腐った1個のリンゴは,他の新鮮なリンゴもすべて腐らせてしまう,つまり,悪人は,たとえ一人でも,周囲の多くの人間に悪影響を及ぼす,という意味らしい。(だから,悪い芽は早急に摘み取らなければならない,という発想か?)しかし,虚心に考えると,箱の中に腐ったりんごが1つあるからといって,残りのリンゴも全部腐っているわけではない。それならば,腐ったリンゴだけ取り除けばよいのではないか。

* * *

退行催眠を受けて,現在の心身の症状に影響を及ぼしている過去生での出来事を知り,その症状を改善・解消するヒプノセラピーは,アメリカの精神分析医B. ワイス博士の著書,Many Lives, Many Masters.  と Through Time into Healing. (『前世療法 上・下』 山川訳) で一躍世界に知られるようになった。日本のテレビ番組でも紹介されたと,昔の友人が話していた。私自身,退行催眠を何度か試したことがあるが(スピリット・ガイドから強く促されて),相性の良いセラピストと出会い,深い催眠状態に入ることができれば,大変気持ちがよい。症状を改善したいというよりも,ある情報を得たくて受けた。欲しい情報は得られなかったものの,エネルギーレベルの癒し(オーラの浄化)と,思いがけない発見や学びがあった。過去生の情報は,第三者を介して教えてもらう方が信憑性が高いような気がして,ヒプノセラピーからはすっかり遠ざかってしまったが,セラピー自体を否定するつもりは全くない。(退行催眠で過去生を知ることができる患者は6割程度とされている。)日本にも,患者さんの過去生を視て,薬を使わずに心身の症状を改善される有名な精神科医(生まれつきの霊能者)もおり,そうした人々の著書を読み,話を聞くにつけても,多くの人々にとって非常に有効なセラピーだと信じている。

最近知った面白い実例に,ワイス博士の娘さん (Amy E. Weiss)ケースがある。25歳の若さで,目に白内障の症状が出た彼女は,眼科医に失明の可能性も宣告された。なぜ老人が罹る病気になったのか不思議に思った彼女は,当時勤めていた病院で,ワイス博士がワークショップを開催することになったため,試しに退行催眠を受けて白内障の原因を探ることにした。しかし,それまで,誘導瞑想を体験しても寝てしまうことが多くて,効果はあまり期待していなかったとか。

催眠状態に入ってすぐに,14-5世紀頃の長い白髪の老人が現れた。彼は,自然をこよなく愛する,いわゆる世捨て人で,自己完結していて,町の人々と全く関わりを持たなかった。人々は,彼が魔法使いで,何か不吉なことを企んでいると信じて,彼の小屋に火を放ち,すべて焼き払ってしまった。その炎は,彼の目をも焼いてしまい,老人は失明する。そして,心も深い悲しみに塞がれしまった。「人生の最後に行って,その人生についてメッセージを受け取ってください」というワイス博士の指示があり,彼女はひとつのメッセージ,"Sadness clouds the eyes." (悲しみは目を曇らせる),を受け取った。メッセージは,白内障の症状も示唆しているが,当時の彼女には,まだ人生の方向性がよく見えておらず,それは,失明した老人の過去生から持ち越した「悲しみ」と関係があるのではないかと思った(彼女自身の人生テーマとして,「悲しみ」があるようだ)。退行催眠を受けてから数年後に,白内障の症状は見事に消えてなくなり,ワイス博士を驚かせた。

エイミー・ワイスさんは,なぜ白内障がきれいに消えたか,その医学的な説明にあまり関心はない,と言う。彼女の心を動かしたのは,目の症状が無くなったこと,癒しが起こったという事実だ。そして,父であるワイス博士が,多くの人々を癒してきたことの素晴らしさを,自らの体験を通して実感されたのである。


* * *

前世療法については,賛否両論ある。クライアントは,自分のものだと思っている前世が,実はクライアントに憑依している霊の前世の場合がある,という根拠で,やや否定的な見解や,価値を軽んじるようなニュアンスの発言がなされる。英国系スピリチュアリズムを信奉する人々の間に多い。実に,『シルバーバーチの霊訓』にも同趣旨の記述があるので,そうした事実は確かにあるのだろう。しかし,だからといって,前世療法はすべて無意味で効果がなく,所詮クライアントの想像力の産物なのだ,と結論づけるのはあまりに短絡的だ。ワイス博士は,想像力では症状は改善されない,と明言する。具体的にどういった療法なのか,そして,患者たちはどういう過去生を見て,どういう症状がどのように緩和・改善されたかという事実をつぶさに調べもせず,一部の情報だけに基づいて判断してはいないだろうか。退行催眠を受けた患者の中には,あとで歴史的調査を行い,裏付けが取れたケースも少なくないという。ワイス博士の近著,Miracles Happen. には,実際に退行催眠を受けた大勢の人々の手記が掲載されており,一人ひとりにとって,様々な気づきの機会になっていることがよくわかる。

仮に,みえた過去生が自分のものでなかったとしても,セラピーによって憑依していたエネルギーが癒されたとすれば,そして,そのことで自分もラクになったならば,それでよいのではないか。癒されたのは,(だれかの)過去生(か何らかの想い)には違いないわけで,それが本当は誰のものだったかということは,最終的には重要な問題ではないかもしれない。間違えて自分のものだと思い込んでいたとしても,それで誰かを傷つけたり,大きな問題を引き起こすことがなければ,よいのではないか。

少なくとも,ワイス博士をはじめとするヒプノセラピストの基本的な仕事は「誘導」であって,これは,クライアント自身が気付けるように手助けする作業だ。霊能者のように,霊能によって過去生の情報を得て,相談者に伝えるのではない。従って,ヒプノセラピーとは,あくまでも,クライアント主体のアプローチと言える。催眠中に,当時の感情を再体験して(思い出す),癒しが起こる(古いエネルギーを解放する)わけだが,百聞は一見に如かず,体験に勝る薬はないわけで,当たるか当たらないかわからない霊能者に相談するより,遥かに効き目があるかもしれない。症状改善以外に,いろいろな気づきが得られる。生命は一度きりのものではない,人生を通じて人は成長し,愛の絆は切れることがない,など多くの気づきが,書店に並んでいる本を一冊買ってきて読むより,多くの実感を伴って得られるかもしれないのだ。


* * *

人によって,真理に出会うルートはさまざまである。悩み・苦しみを経て,という部分は概ね共通しているだろうが,それ以外の点については,これでなければだめ,というものはない。人の数だけ道のりがあり,気づきのスタイル,学びの方法がある。ヒプノセラピーも,数あるルートの中の一つとして認められるべきではないか。1つ腐ったりんごがあったからといって,すべて腐っているわけではないのだから,箱ごと処分するのはもったいない。腐った1個のリンゴを取沙汰して,リンゴという果物全体を否定するのも実におかしなことである。

スピリチュアルな世界で生きる人々の見解というものは,確かに傾聴の価値はある。が,まず,何よりも事実を,現実を自分の目でよくみて確かめて,その上で,自分の頭で虚心に考えることが大切かもしれない。それは,ただの猜疑心や不信心とは違う。看板を盲目的に信奉したり,著名人の見解を鵜呑みにしない,ということだ。自分を信頼する,と言い換えても同じかもしれない。自分を信頼して,できる限り客観的にものを見,考える癖を。自戒の意味でも記しておきたい。 


2025年は大きな転換期

2025年7月5日(土)の早朝(夜明け前),フィリピン沖の海底火山が噴火して,周辺国と日本の太平洋沿岸に巨大津波(120mほど)が押し寄せ,国土の1/3から1/4 が津波に呑まれる,という予知情報があります。最初にこれが注目されたのは,下にも関連動画のリンクを貼っていますが,たつ...