2/03/2014

100 誕生と死の捉え方

 -そちらから地上界へ誕生するのは一種の“死”とみてよいのでしょうか。

 「結構です,一種の死です。あなた方が死と呼んでいるのは霊的に見れば霊界への誕生であり,あなた方が誕生と呼んでいるのは,霊的には死と同じです。
 何度も申し上げていることですが,仲間が地上界へ行ってしまうのを見て,霊界では大勢の者が涙をながしているのです。反対に,地上を去ってこちらへ来るのをあなた方が悲しんでいる時,私たちは“ようこそ”と言ってよろこんで迎えているのです。すべては全体としての視野の捉え方の問題です。」

トニー・オツセン編 『シルバーバーチの新たなる啓示』 p. 161.


特に愛する人が亡くなったとき,人々が涙を流すのは,その人の姿や存在をもう見られなくなってしまう,という自分自身の寂しさのためではないか,と思います。いわゆる大往生を遂げた人に対しても,人は多かれ少なかれ悲しむものです。非常に単純なことですが,生きとし生けるものは,人間であろうと,アリであろうと,いつか必ず死にます。病死であれ,事故死(や自死)であれ,当事者が「(あの若さで)死んでしまってかわいそう」,「あんな死に方をして気の毒だ」というようなことはありません。どのような方法であの世に戻るかにも意味があり,例えば,病などで苦しんで亡くなることは,(何らかの)カルマの解消になるといわれますし,逆に,即死などで痛みなどを全く感じずに瞬時に身体を失った場合は,死の自覚を持ちにくいため,浄化に時間がかかってしまう,ということもあります。本人はまだ生きていると思って,いつも通りに行動しただけで,「出た!」といって騒がれたりします。死ぬタイミング,死に方など,死にまつわる全てのことにも因果があります。

まだ非常に幼いとか,事故死であった,もしくは,事件に巻き込まれた,自ら命を絶ってしまった場合など,年齢や死に方に対して,人々は頻繁にショックを受けます。そして,その衝撃が様々な気づきや学びをもたらすということが,これもまた非常に頻繁に起こります。多くの人々の,死に対する誤った捉え方でさえも,ムダにはならないようです。

しかし,生命は永遠であり,地上は仮の住み処・学び舎であり,スピリット・ワールドこそが私たちの本来いるべき場所であることを深く理解した方々であれば,こうした反応や悲しみ方からは,少しずつ卒業する必要があるでしょう。

99 原子エネルギーと人類

 スイスから参加した二人のゲスト(夫妻)を交えたある日の交霊会で,原子力が話題となった。
 まず奥さんから質問があった。

 ―放射能の危険から身を守るにはどうすればよいのでしょうか。そもそも原子の秘密は人間が発見することになっていたのでしょうか。

 「地上生活のそもそもの目的は霊的・精神的・物的の三つの側面での体験を積むことです。この地球という天体上で得られるかぎりの,幅広い体験を積むために誕生しているのです。したがって,この地上界に秘められている知識―これは事実上無限です―は,人間にそれだけの能力がそなわれば,当然,自由にその能力を開発してよいに決まってます。
 人間が自然界の秘密を探ろうと努力することは結構なことです。問題はその動機です。発見した知識を全人類のために役立てるためでなくてはなりません。敵軍や自然界を破壊するためであってはなりません。人間には自由意志があります。根元的には神性を有し,その当然の資格として,自分で選択する自由がそなわっています。ですから,その自由意志を行使して,何の目的のために知識を使うかの判断をすればよいわけです。
 人類が精神的ならびに霊的に進化すれば,その自然の結果として,人生の目的が自分以外のもの―同胞だけでなく同じ地上に生息する動物も含めて―にとって地上がより住みよい所となるようにすることであることを悟るものです。あらゆる発見,あらゆる発明,あらゆる新しい知識がその観点からの判定を受けなければいけません。(中略)
 問題は,人類の知的能力が霊的発達を追い越すことがあることです。それがいろいろと厄介な問題を生ぜしめます。霊的に未熟な段階で自然界の大きな秘密を知ってしまうことがあります。今おっしゃった原子エネルギーの発見がそれでした。
 ですが,人間に為しうることには,自然の摂理によって,おのずから限界というものがあります。地球という天体を,そこに住むものもろともに破壊してしまうことはできません。困った事態を引き起こすことはできるでしょうが,地上の生命のすべてを根絶やしにすることはできません。思わぬ秘密を発見しては試行錯誤を重ねながら,正しい使用方法を学んでいくしかないのです
 原子エネルギーも,使い方一つで,神性をもつ人間としてあるまじき悲惨な環境のもとで生きている無数の困窮者に,大きな恵みをもたらすことができますし,現に,すでに恵みを与えています。
 あなたが最初におっしゃっていた放射能の危険性のことですが,私は,あなたが心配なさるほど深刻なものになるとは考えません。その影響を中和する対抗措置を発明するのは,そう難しいことではないでしょう。」

トニー・オツセン編 近藤千雄訳 『シルバーバーチの新たなる啓示』 pp. 157-159.



ここで言われている「困った事態」とは,ロシア,米国,日本などで起きてきた原発事故かと思われます。悲惨な環境で生きている困窮者にもたらした恵みとは何のことを指しているのでしょうか。最後に述べられている「中和する対抗措置」とは,放射能の影響を打ち消したり,もしくは弱める新たな技術のことでしょうか。それとも,原子力エネルギーに変わる自然再生エネルギーの開発でしょうか。

この交霊会の時点で,霊界の高級霊団が,20世紀半ば以降から発生し続けてきた地上での数々の放射能汚染・事故とその規模の悪化を予見していたとすれば,われわれ人類はチェルノブイリやスリーマイル島,福島原発の事故という失敗を重ねながら,正しい道を模索しているのかもしれません。国の政策は相変わらず原発推進ですが,世論は明らかに反原発に向かっています。

人類滅亡の心配はなさそうですが,二度と悲惨な事故を起こさぬよう,さらに一層の試行錯誤を重ねる必要はありそうです。

2025年は大きな転換期

2025年7月5日(土)の早朝(夜明け前),フィリピン沖の海底火山が噴火して,周辺国と日本の太平洋沿岸に巨大津波(120mほど)が押し寄せ,国土の1/3から1/4 が津波に呑まれる,という予知情報があります。最初にこれが注目されたのは,下にも関連動画のリンクを貼っていますが,たつ...