8/12/2009

生まれ変わりを受け入れることの恩恵(1)

 まず第一にいえるのは,輪廻転生を受け入れることで「死」に対する恐怖を克服することが可能になる事です.現代に生きる私たちは常に死の不安を持っています.死によってすべてが変わると考えるかぎり,私たちの人生の価値は,他ならぬ私たち本人にとって無意味なものになってしまいます.これほど苦痛で,また生きる希望を喪失させられるものはありません.しかし,人間の本性を永遠不滅の霊的存在として受け入れるなら,死の恐怖から解放され,人生に対して永続的な価値を見出すことが可能になります
 また,人生が一度きりでないということを受け入れると,人生に対して精神的な余裕が出てきます.人生であくせくすることがなくなります.無用の焦りから解放されます.しかしながら,それは怠惰な人生を送ることを決して意味しません.むしろ,人生の意味を深く考えるようになり,大切に,そして充実させて生きようと努力するようになります.人生に対する精神的な余裕がある分,人生をエンジョイしながら生きることが出来るようになります.
 三番目に私が考えることは,人生を最後の瞬間まで有意義に生きる勇気が得られることです.私の場合,だいたい人生をプラス・マイナス2000年くらいのオーダーで考えています.過去2000年にわたる数回分の過去生をどのように生きるかを考えます.自分の長所や短所,才能や弱点を考えれば,おおよその前世の様子は見当が付きます.そしてこれから先どのような人間になりたいと思っているのかを考え,そのためには今回の人生をどのように生きるべきかを考えます


 光田 秀 『眠れる預言者エドガー・ケイシー』 pp. 311-12.


生まれ変わりを受け入れることの効用は,人により様々に異なるとも思います.

あくまでも個人的な経験から言えば,人間は,表面的な要素-見た目の良し悪し,出身(家柄),学歴や肩書きの「世間的」評価,収入の多寡,性別,宗教の有無など-によって簡単に定義されてしまう存在ではない,ということがよくわかります。最も大切なのは,このようないわば「飾り」のような部分を取り払って最後に残る部分,一番根本的な核の自分(魂)なのだ,ということが少しずつわかります。とはいえ,物質世界に生きている以上,その束縛を完全に超越することは難しく,その必要があるとも思えません.

そして,誰しもが,それぞれの魂の目的遂行のために,様々な楽しみ・苦しみを通して「学びの旅を続ける」同士なのだ,ということも理解されるかと思います。それによって,自他共に許容しやすくなる可能性はあるでしょう。学びの途上にある以上,間違いを犯すのも当然,という認識が深まるかもしれないです。私はある時期,ある国へ行くのに,アムステルダム経由のコースを取っていました.スキポール空港のラウンジで空き時間を過ごしているとき,人種も年齢もさまざまな旅人たちが,様々な荷物や連れと共に,文字通り「行き交う」場面を何度も目にしました.その光景を見るたびに,まさしく人生は「旅」であり,背負う荷物や同行者や旅行の目的・目的地は異れど,旅人であるという点では全く同じだと,感慨深く思ったことがあります.

過去生リーディングにより自分の過去生を知ることを許された場合には,つぎのようなメリットもあるかと思います.今生の自分とは別の個性,違うの面を生きていた「別の性格の自分」というものに触れる,つまり,顕現していない,潜在的な自己の人格を知ると,自己認識が新たになり,狭い自己認識から脱することができます。それによって自信を得る場合もあるでしょう.例えば,今生では忍耐と寛容を学ぶプログラムを組んで,短気で批判的な性格を携えて生まれてきたとします。せっかちさゆえに問題を必要以上に大きくしたり,批判的なために人と衝突することが多く,その結果人間不信に陥りがちという状況があったとします。こうした状況下で,しかし,過去生では慈悲深い性質を持ち,奉仕の人生を送ったこともあったと知れば,現在の欠点のみを見て自己否定し,自己嫌悪に陥ることが減るでしょう。今回こういう性格であることにも意味があり,他方では慈悲深さという素晴らしい面を持っていると知れば,その良さを発揮するように努め,人を許す方向にベクトルを切り替えるなど,余裕を持って課題に取り組むことができるようになるかもしれません。(あくまでも一つの可能性です。)

特定の過去生を知ることで,その時代からひきずってきた否定的な感情を解放し,癒しが起こることがあります。その結果,気持ちがすっきりしたり,体の症状が,場合によっては,劇的に改善するということもあります.また,悩んでいる人間関係改善のヒントを得ることもあるでしょう。


いずれにせよ,知りえた過去生を,自分の成長のために,建設的な方向に活かすことが最も重要ではないでしょうか。



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