11/24/2009

53 死を嘆くとき

冷たいことを言うと思わないでください.本当のことを謙虚にそして真剣な気持で申し上げます.死は,死ぬ人自身にとって少しも悲劇ではありません.あとに残された人にとってのみ悲劇なのです.暗黒の世界から光明の世界へと旅立つことは悲しむべきことではありません
 あなたが嘆き悲しむとき,それは実はわが子を失った自分の身の上を悲しんでいらっしゃるのであり,自由の身となった息子さんのことを悲しんでおられるのではありません息子さんは地上にいた時よりずっと幸せなのです.もう肉体の病に苦しむことがないのです.刻々と蝕(むしば)
まれていくということもありません.内部の霊的資質を開発し,それを何の障害に邪魔されることもなく自由に発揮し,それを必要とする人のために存分に役立てることができるのです.

『シルバーバーチの霊訓 第七巻』 pp. 88-89.

52 真理は単純

 私が説いているのは“人のために”という福音です.人のために惜しみなく自分を役立てなさいと言っているのです.そうするとあなたがこの世に存在したことによって世の中が豊かになるわけです.簡単なことなのです.改めて説くのもおかしいくらい当たり前のことなのです.ですが,やはり真実です.地上世界は単純さという本通りから外れて,ややこしい複雑な脇道に迷い込んでおります.あまりに複雑なものに惑わされて単純な真理が受け入れられなくなっている精神構造の人が大勢います.ですが,単純な真理は単純であるがゆえにこそ強いのです.

『シルバーバーチの霊訓』  第七巻 pp. 87-8.



聖書にも,"For others" ということばがあります.同じことでしょう. 

11/18/2009

ひとりで歩むとき

旅に出て,もし自分にひとしい者に出会わなかったら,むしろきっぱりと一人で行け.愚かな者を道連れにしてはならぬ.

中村元訳 『仏陀の真理の言葉』 感興の言葉より



人生には,自分の使命や信念に従って生きるために,敢えて孤独を選択しなければならないことがあります.

孤独を恐れずに,内奥の声に耳を傾けて精進し,邁進する果敢さは非常に尊いものです.「孤独は人を賢くする」(美輪明宏氏のことば)からです.



人間のものさし

人間のものさし

アノネ
世間の評価や評判なんてものは
すぐ変わるんだよ
人間のものさしだから
いつでもどこでも永遠に変わらない
ほとけのものさしを
持つことだね


相田みつを「にんげんだもの」



相田みつおさんの言葉には,スピリチュアルな教えと符合するものが沢山あります.禅の思想自体がそうなのかもしれませんが.

以前の記事「陰徳を積む」も参照ください.

11/07/2009

自分と仲良くする

艱難辛苦の時期,悩み・苦しみに寄り添ってくれる友人や知人は皆無でした.(たとえいたとしても,彼らの助言に果たして納得できたか,本当に励まされたか疑問が残るところであり,むしろ誰もいなくて良かったと今では思えますが.)経済的困窮の中,無理をして霊媒やサイキック・カウンセラーに相談せざるを得ない日々が長く続きました.心理カウンセリングの勉強をしている方々に話を聞いて貰う機会も度々ありました.

何度か話を聞いてもらった(当時)見習いカウンセラーの女性から言われたある言葉は,今でも時々思い出されます.何の相談をしていたかは思い出せないのですが,苦しい時期が続き,他者に対して怒りを感じる日々が続いていた時のことです.いつものように怒りのエピソードを話していたとき,次のように言われました:

「人にしていることと自分にしていることは同じなんですよ.」 

つまり,ひとに腹を立てているということは,自分に腹を立てていることなのだ,と.人の悪口を言うことは,自分を悪く言うのと同じというわけです.劣等感にさいなまれている状態とは,自分を自分で認められていない状態です.そうなると他の人を妬みやすくなります.人が嫌いなのは,まず誰よりも自分が嫌いだから.ということは,余計なトラブルを起こさず,できるだけ心穏やかでいるには,まず自分を好きになり,自分を信じて,自分と仲良くなることが大切なのです.

実は,この原理は宇宙の真理とつながっています.

私たち人間の本来の姿は,肉体ではなくたましいであり,叡智の光である不可視のエネルギー体です.今のように物質界にあるのは異例の状態なのです。たましいが,人体という物質を利用して物質界(現象界とも言われる)でしかできないさまざまな経験を積み,成長したいと望んでこの世に生まれてきます.「地球上で幸せになるために」というよりはむしろ,「たましいを磨いて,成長するために」,人として再生します.

霊界で,その本来の姿でいる間,私たちは一番近いグループソウル(類魂)に溶け込み一体となっていて,それは非常に快適な状態だといいます.苦しみや悲しみなどは一切ありません.あるのは充実であり,美であり,歓喜であり,無償の愛による祝福です.そして,自分が属するグループソウルは,他のグループとも繋がっていて,最終的に全てがひとつながりです.こうして,個々のたましいはそれ自体の個性を有した独自の存在であると同時に,全体から切り離すことのできない一部となっています.

地上に誕生するにあたり,肉体を持つことになると,それによって「全体の一部」という本来のあり方の認識が弱まり,他者から「切り離された」者として自分を感じるようになります.自分と他人は全く別の存在であると思い,それが孤独感へとつながります.赤ん坊や乳幼児のうちは,まだ地上の生活に慣れていないので霊界の感覚が相当残っているようですが,地上で暮らす時間が長くなるにつれ,たましいの本来の感覚-グループソウルに溶け込み,かつ自分の個性を保った状態-を忘れてしまいます.現実レベルでは別個の存在のように思えても,エネルギーレベルでつながっているならば,人に対して為すことは,自分に対して為しているのと同じことになります.それが結果として,人間社会の諸問題を生み出す元凶(しかし,学びにとっては非常に好都合な)となっています.

ということは,とても単純なことですが,この物質世界でも,「すべてはひとつながり」という感覚をベースにして生きればよいのです.自分と人を全く切り離されたものとして考えず,相手は自分であり,自分は相手なのだ,と思ってみることなのです.

ある日,ラジオ番組に須藤元気さんが出演されていました.須藤さんといえば格闘家として有名ですが,引退後は,母校で格闘部のコーチをつとめる傍ら,音楽活動も含め実に多彩な活躍をされています.精神世界にも大変造詣が深い方で,本も出版されています.番組の中で須藤さんは,「相手を自分だと思って接する」ことの大切さをお話されていました.相手を自分だと思えば,邪険にしたり,意地悪したりはしないでしょう,と.


ですが,現実には,いじめはありとあらゆるところで起こっており,家庭内暴力や幼児虐待,自殺は一向に後を絶ちません.自分が好きになれなくて,自分と仲良くできない人が年齢を問わず大勢いるからでしょう.それは,多くの場合,両親から愛されなかった,もしくは愛されたと感じられなかった,ということが原因かもしれません.さらに遡れば,過去生にその原因を特定することができるかもしれません.

しかし,過去を悔やんでも前には進めません.いま出来ることを考えましょう.自分が好きじゃない,自分と仲が悪い,という自覚がある場合,どうすれば仲良くできるか考えてみましょう。各自のスピリット・ガイド(守護霊)に教えて貰えるように頼んでみることも一つの方法です.知ってもよいこと,知る必要がある情報・メッセージならば,ガイドはありとあらゆる手段で伝えようとします.予期せぬタイミングでひらめきを得たり,気になる音楽や,ふと目に止まった映像や文字,或いは夢で教えてもらえるかもしれません.目覚めた後もはっきり覚えているような強いインパクトのある夢は,メッセージ性が高いことが多いので,連想を働かせて意味を探ってみるとよいでしょう.

「自分と仲良くする」ことで,周囲とも仲良くできるようになるでしょう.始まりはいつも「自分」にあります. 

11/06/2009

55 地上人生の総決算

地上生活の総決算をする時がきたとき,つまり地上に別れを告げて霊の世界へと移られると,誰がするというのでもなく,自家作用によって,自分で自分を裁くことになります.そのときの判決の基準は地上で何を考えたかでもなく,何を信じたかでもありません.世の中のためにどれだけ自分を役立てたかということです. 

『シルバーバーチの霊訓 第七巻』 p. 87.



死んだら,閻魔大王の裁きを受けて,天国に行くか地獄に落ちるか決まるのではありません.守護霊の導きによって,自分の一生を振り返ると言われます.

その後,幽界の最上部(サマーランド)に達するまでしばらくかかり,そこに到達しなければ霊界へは入れません.幽界上層部に達する時間だけをとってみても個人差があります.

どんなに一生懸命生きた人でも,必ず何らかの後悔が残るものですが,たましいの成長が永遠のものならば,それも当然なのでしょう.


54 もともと霊的存在

 ・・・私たち霊界の者にはもはや肉体はありません.ですから,民族,国家の別,肌の色,教義,階級の違いの観点から物事を処理することはしません.
 人間がとかくこだわる境界線とか制限区域とい云った観念にはとらわれません.全人類を神性という共通の要素をもった霊的存在としてみます.一人一人が全体にとって無くてはならぬ存在なのです.
 肉体が死ぬと人間は霊界の存在となり,地上的束縛のすべてーそれまで自分の本来の姿を見る目を曇らせてきたもの,無意味な残酷さへ追い立ててきた狭量さ,長いあいだ地上のガンとなってきたケチくさい不寛容精神と利己主義のすべてをかなぐりすてます.
 大切なのは,あなた方はもともと霊的存在であり,果たすべき霊的宿命をもってこの地上にあるという認識です.ですから,これからの新しい時代は霊的真理を土台として築かなければなりません.証拠をもって立証されたという意味において真理といえるものを土台としなければなりません.(その霊的真理から生まれる)寛容精神と善意と愛と奉仕精神と協調心をもって臨めば,地上に恒久的平和と調和のとれた世界を将来することができるでしょう.ふるい概念にとらわれ,憎み合い,国家間の不和,民族と肌の色と階級の違いにこだわり続けているかぎり,地上に戦争のネタは尽きないことになります.戦争は,とどのつまりは,憎悪と利己心と物質的な私利私欲から生まれるものだからです

『シルバーバーチの霊訓 第七巻』 pp. 43-44.


スピリチュアルなものの捉え方が主流になるような方向に,この世の全てのことが進んでいる,と感じられるような出来事が,日本だけをみても,日々起こっています.

2025年は大きな転換期

2025年7月5日(土)の早朝(夜明け前),フィリピン沖の海底火山が噴火して,周辺国と日本の太平洋沿岸に巨大津波(120mほど)が押し寄せ,国土の1/3から1/4 が津波に呑まれる,という予知情報があります。最初にこれが注目されたのは,下にも関連動画のリンクを貼っていますが,たつ...