私たちは仕事を通していつも自分を学び,自分を知ってゆきます.
たとえば今かかわっている仕事は,あなたが惹かれる内容ではなく,やりたいわけではないけど仕方なくやっている―という場合もあるかもしれませんね.好きと仕事が一致しているほど幸福な事はありませんが,きっと多くの天使さんは,そこへ向かうプロセスの途中にいらっしゃるかもしれませんね.
今の状況,それすらも偶然ではないんです.あなたがかかわっている仕事が持っている本質のエネルギーは,必ずあなたにとって必要であり,あなたの魂の目的に必要な世界がそこにあります.
苦手はことを超える資質,どんな人とも仲よくなれる資質,人をまとめる,人が見逃すアイディアを形にする,小さなことでもりっぱに成就するなど,私たちのかかわる仕事には,あなたの魂の目的を成就するための気づきと成長が溢れています.
それを見つければ,あなたの持つエネルギーがわかります.
すべての仕事は,完璧なタイミングで,必要だから与えられているのです.
姫乃宮 亜美 『優しい光の招待状』 pp. 278-9.
働くことは,自分の成長のためでもあり,全体に貢献するためでもあります.
楽しく働こうとすることは結構ですが,それが,「嫌なこと(人)は回避して」という意味合いであるとすれば,的を射損ねていることになります.少なくとも報酬を得ているわけですから,意に沿わないことにも「必ず何か意味がある」し,「自分にとって必要なこと」として謙虚に受け止めて,真摯に取り組む姿勢こそが,本当の意味で前向きな態度です.
仕事による学びのパターンは二つに大別されるかと思います: 1)過去生で培った才能・資質を活かして(またはさらに伸ばして)社会に貢献する; 2)今生で才能・資質を新たに培いながら貢献する.才能や資質の種類は多岐に亘ります.引用文にはそれら才能・資質の一部が紹介されています.1つめのパターンでも新たな学びが必ずあります.
いまは就職難で,内定がもらえない新卒の学生が増えています.仕事が見つかりにくい,または見つからないことにも意味があるでしょう.意味や学びは人により様々ですが,ひとつには,探す場所(業種,分野)の変更が必要な場合があります.つまり,軌道修正を促されているケースです.また,四苦八苦する中で,自分を見つめ直すことができます.大企業の方が中小企業より魅力的だ,といった物質主義的価値観に陥ってはいないでしょうか.さらに,人によっては,一定期間,正規の職が見つからないことが必要なケースもあります.忍耐の学びの時期かもしれません.意に沿わない状況でも,落ち込まず,自分を否定せず,乗り越えようとする前向きな気持ちが大切でしょう.
また,仕事が決まらない人々は,他の人達に就職支援の機会を提供していることになります.自らも学びながら,他者にも学びの場を与えているのです.その意味でも,無駄は全くありません.