一方,われわれも絶対に誤りを犯さない存在ではありませんから,間違ったことを言う可能性もあるわけです。私の言うことが絶対に間違っていないとは申しません,と何度も申し上げてきたことはご存知かと思います。
いかなる霊媒を通して届けられたものでも,かならず理性による判断を通さないといけません。最高の判事は理性です。これも大霊からの授かりものです。道義心とあわせて使用すれば,進むべき正しい方角が示されます。」
トニー・オツセン編 近藤千雄訳
『シルバーバーチの新たなる啓示―スピリチュアルな言葉が教える“生きる”ことの意味』 ハート出版 p.128.
霊能者,ミディアムにわかるのはほんの断片的な情報でしかありません。霊界から情報やメッセージをある程度正確且つ純粋に受け取れていると仮定した場合でも,相談者の具体的な感情や実情まではわからないケースがとても多いと思います。ましてや,相談者の全貌などはわかろう筈もありません。
断片的な情報だけで,「あなたは××よ」と決め付けたものの言い方をする占い師,霊能者,ミディアムが後を絶ちません。明言・断言を求める相談者が少なくないこともまた事実です。が,そうやって第三者の人間性や人生について決め付けること自体がそもそも不可能であり,誤りであることを知りましょう。一事が万事,ということはありますが,一部で全体を推し量ることは必ずしも適切ではありません。
適切な霊感占い・リーディングは,目に見えない種類の情報を提供したり,本人が気づいていない点を指摘して,さまざまな気づきや困難を乗り越えるヒントを与えるという点で,非常に有効な手段といえます。しかし,ヘビーユーザーだった私の個人的な経験から言っても,利用の仕方次第では,利用者の思考力や洞察力を奪いかねない危険性も孕んでいます。いわゆる「依存(症)」に陥らないよう注意が必要です。最も頼れるものは,自分(の内なる叡智)以外にない,と理解するようになることが最終目標です。
優秀な霊能者に相談してあらゆる問題が解決するなら,こんなラクなことはありませんが,残念ながら人生は自ら試行錯誤しながら進んでいかなければならないもののようです。
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