11/11/2012

伊勢神宮参拝 2

一生に一度は行きたい伊勢参り,と言われた時代があった。現代のように交通網が発達した時代では,時間とお金の都合さえつけば,どこからでも何度でも行かれる。だから,ありがたいのか,逆にありがたみが減るのか。

伊勢神宮は,日本の神社の中では最高の位置づけである。カジュアルな軽装ではなく,男性ならスーツとか,女性なら最低でもスカートにジャケットといった,きちんとした服装で行くのが本当なのだが,そうした服装の人は,お宮参りで訪れた(らしい)一部の人々以外には殆ど見当たらなかった。我々のグループは40名余りの団体だったが,その中でもスカートを穿いていたのは私だけではなかっただろうか。さすがに添乗員さん(女性)はパンツ・スーツだったが。スピリチュアルなことや霊的世界に特別な関心のない人々が,特に遠方から出向くとなれば,服装にまでは気がまわらないかもしれない。が,それでも,お墓参りにくだけた普段着で出かけるべきではないのと同じ理由で,格式の高い神社参拝の際にも服装に注意したい。いやしくも霊的な仕事に携わっているなら,言うまでもない。
 
* * *

さて,両参りは今回が初めてだが,内宮へは(おそらく)2回目の参拝となる。最初に行ったのは小学校の修学旅行で。が,いかんせん五十鈴川しか記憶にないため,本当に参拝したかどうか定かではない。

来年の式年遷宮(20年毎に正殿・社殿を建て直し,御神体を移す行事)に向けて,内宮でも新しいお社の建設中であった。鳥居や川に掛かる橋もすべて新しくされるとか。新しい橋げたが見えた。


橋の反対側は,


木々が美しい。

どちらも,風日祈宮(かざひのみのみや)の手前に架けられた橋の上から撮影したもの。風日祈宮とは,風の神様を祭る別宮で,鎌倉時代元寇のとき神風を吹かせて日本を守った神様。この別宮の傍に立つどれかの木に強いパワーが感じられるらしいと,どなたかのブログで読んで期待していたが,特に何も感じなかった。


その後で,荒祭宮(あらまつりのみや)という別宮へ向かったが,どうやらこちらの宮が格が高いらしく,正殿の次に向かうべきは荒祭宮だったと,風日祈宮へ行ってから判明。引き返す時間も惜しいので,そのまま参拝。別宮にも格の違いがあるそうで,格の高い別宮から参拝するのが正式だ。建て替えも格の高い順に行われるとか。風日祈宮の前にいらした警備員さん(らしき男性)が,他の参拝客に説明されているのを,立ち聞きして知った。


荒祭宮は,内宮のご祭神,天照大御神(あまてらすおおみかみ)の荒御魂(あらみたま)が祀られているが,石段を上がった高台にある。石段のふもとに,樹齢200年とも言われる巨大な杉の木がある。その幹に耳を当てると,中を水が流れる音が聴こえるとか聴こえないとか。試したが何も聴こえない。大勢の人がそのエネルギーを感じようとして触った跡だけが,遠目に黒ずんで見えた。


出口の方へ向かって歩いていると,通りがかりの年配の女性(地元の方)が,池に鯉がいるわよ,と教えてくださった。なんでも,五十鈴川の鯉は最近の大水で流されてしまったそうだ。せっかくなのでその池をのぞいてみると,立派な鯉が何匹も泳いでいた。うちの近所の,とある有名なお寺の池にも鯉がたくさん泳いでいるが,その鯉たちと比べると,やはり色つやも,雰囲気も一段と立派な様子。きっとお値段もお高いのだろうな,などと下世話な考えが一瞬頭をよぎる。


それから,馬がどうとか言われていた。厩がおはらい町通りのほうにある,ということだが,未確認。白馬だけじゃなくて,茶色い馬もくるのよ,とお話されていたが,そもそも何のために馬が来るかがわからない私。鯉が泳いでいるという別の池の方へ歩みを進めて,その方とは別れた。

出口へ向かう途中,ふと見上げた空には珍しい形の雲が浮かんでいた。



この2枚はあまり時間を置かずに撮影したもので,場所も殆ど移動していないが,カメラを向ける方角を変えてみたもの。いま改めて見直してみると,上の写真の雲は,翼を大きく広げた鳥のようにも見えて面白い。(みなさんは何を感じますか。)

宇治橋をわたって内宮を後に。(下は,宇治橋からみた五十鈴川)


内宮では風景写真しか撮っていないことに改めて気がついた。個々のお社というより,川の流れから空に至るまで,この境内そのもの,この場一帯に強いエネルギーが満ち溢れている,ということかもしれない。(それとも,ただ大勢の参拝客を避けた結果なのか。)少なくとも,内宮は,自然の多様さにおいて外宮よりまさる。


伊勢神宮とは,外宮,内宮を中心として,合計125の神社から成る全体を指すとか。たしかに,ご存知の通り,外宮と内宮は離れた場所にある。また,今回は月読宮(つきよみのみや)など,立ち寄れないところもいくつかあった。内宮に行ったのは土曜日とあって,参拝客が非常に多く,神社参拝というより,有名観光地を訪れた気分だった。正宮の拝殿で拝むのも順番待ちで,後ろを気にしながら祈らなければならない。初詣はこの比ではないとか。「ところてん状態」とはバスガイドさんの言葉。が,平日はとても空いているらしいので,次回は今回廻れなかったところも含めて,平日に参拝したい。




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