名前は聞いていたが,内宮の近所にあるとは知らず,出発前に参拝の予定はなかったが,時間もあったので参ることに。内宮から行くにはいくつかのルートがあるが,内宮を出て,右手に広がるおはらい町通りを突き抜けて,御幸(みゆき)道路に出るコースが初めて行くときは間違いがないだろう。幹線道路に出てしまえば,大きな看板が見えるので必ず辿りつける。
猿田彦神社に到着した時点で,出発時間が気になったのと疲労のためか,写真を撮ることさえ忘れていて画像は何も残っていない。宇治橋から撮影したのが今回最後の写真となった。内宮の後で訪れたせいか,境内はかなり狭い印象がある。七五三参りの家族が多かった。
鳥居を入ってすぐ右側に小さな社(佐瑠女神社 さるめじんじゃ)があるが,芸事と鎮魂の神様,天宇受売命(あめのうずめのみこと)が祀られている。天照大神が天岩戸にお隠れになったとき,世の中が真っ暗になり混乱が生じた。そこで,あめのうずめのみことが岩の上で舞を踊り,集まった八百万の神々を笑わせた。その騒ぎを聞いた天照大神が,なにごとか,と岩戸を少しだけあけて尋ねたところ,「新しい神様の誕生をみなでお歓びしているところです」と答えた。新しい神様と聞いて興味をそそられたアマテラスは,さらに大きく岩戸を開け,世の中に光が戻った,という神話は有名だろう。
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日本人は,人生の節目節目で神社を訪れる。「神社に詣でるから,転機が来る」のではなく,「転機を迎えるにあたり」神社参拝をして新たな気を戴き,古い気を手放すのだと思う。この辺りのことをわかっていないと,参拝も「ご利益」を求める,ただの“パワースポット巡り” になってしまう。
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