1/12/2012

同性を愛する学び

 同性しか愛することができないセクシャリティを持ったことも宿命です.私たちは,生まれてくるときに自分の学びにとってもっともふさわしい性別を選んできます.男性として生まれ,男性を愛することも,女性として生まれ,女性を愛することも,その人の学びのカリキュラムとして,自分で選んできています.(中略)
 同性愛というカリキュラムを選んできた人の前世を視ると,いくつかの傾向があります.まずひとつはお稚児さんだったり,大奥で女の園のなかで生きていたりするなど,どちらかの性別に偏った環境で生きていた前世の場合.そして,もうひとつには,男尊女卑の根強い地域に生きていた経験がある場合.前者は,過去の経験がたましいに刻まれていて,今生でも同じように同性を愛するというカリキュラムを選び,「性別にとらわれない愛」を知ることを望んで生まれてきています.そして,後者の場合,前世で男女という「性別」によって人を差別した経験のあるたましいが,反対に「性別」を通して学んでいることがあります.
 また,もうひとつの傾向としては,これまでにたましいが何度も現世に再生するなかで,両方の性を何度も経験していて,男女のどちらを愛することにもこだわりがなくなっている場合があります.このケースでは,肉体的な欲は少なく,どちらかというとプラトニックな関係になることが多くみられました.
 どの前世の傾向であったとしても,たましいはとても真摯に「愛を学ぼう」としています.偏見差別は少なくなりつつあるとはいえ,この国ではまだ同性結婚は難しいなど,いろいろな縛りもあります.そのような意味で,「形にとらわれずに絆を結ぶこと」に挑みたくて,このカリキュラムを選んだとも言えます.試練があるぶん,得るものも多いのです.


江原啓之(2009) 『トラウマ あなたが生まれてきた理由』 pp. 282-283.

(太字は作成者によるものです)



同書は,同性愛者であることを家族に打ち明けるべきか否かといった問題にも触れています.伝えるにせよ伝えないにせよ,何事も動機が大切.家族にショックを与えないために敢えて黙っておくのと,自分がラクになるために伝えようとするのかでは,その動機に大きな差があると述べられています.

パートナーが見つからない,人間関係がうまくいかないなど,人生のあらゆる不幸や不満の理由を,「セクシュアル・マイノリティであること」に探してはいないでしょうか。過去生は確かに理由の一つでしょう。しかし,理由の一部にすぎません。あくまでも,性別に関する問題を「利用して」,その人生で学ぶべき課題を学び,クリアすべき問題に取り組んでいます。セクシュアル・マイノリティであろうとなかろうと,過去生を知ったからといって,それだけで悩みや問題がすべて解決されることなどありえません。そもそも,過去生の情報とは,特定の過去生に起因する課題を解決した後や,もう少しでクリアできるタイミングで知らされるものです。前向きに努力している場合に限り,問題を解くひとつのヒントとして与えられる類いのものです。(退行催眠で過去の記憶を思い出し,感情を解放することで,身体の症状や恐怖症等が改善されることはあります。)

ある番組で,日本はセクシュアル・マイノリティに優しい国ではないから自分らしく生きられない,といって,意識の進んだオランダに渡り,オランダ人パートナーと出会って結婚したケースが紹介されていました。ところ変われば価値観も変わる,という柔軟な発想と,それを実行に移した行動力には並々ならぬものがあります。日本より進歩しているとはいえ,しかし,そこに暮らす人々全員が同性愛者に対して理解があるわけではありません。宗教上の理由で,差別的に見る人もまだ少なくないそうです。この男性は,いまの個人的な幸せに安住するだけでなく,そうした人たちに,少しでも自分たちのことを理解して貰いたい,と話していました。

これは数少ない大きな成功例かもしれませんが,ここに至るまでに,彼は,両親や先生をはじめとする周囲の人々から理解されず,長年に亘り苦悩を抱え,精神科に通院されていました。自分の問題として正面から受け止め,前向きに取り組んだからこそ,大きなステップを踏み出すことができました。

根本は何事も同じだと思います。自分の問題として受け止める勇気を持ち,自分の人生,自分の足で歩みたいものです。







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