1/07/2010

曖昧と無知

 つまり,「あいまいを良しとする文化」が日本にはあるのです.
 物事がはっきりとして,明確になることを好まない傾向があると言ってもいいでしょう.やわやわとして,とらえどころがないものを「心地よいもの」「良きもの」と感じるのが伝統的な日本の感性なのです.
 それは確かにひとつの美学ではあるでしょう.けれど別の見方をすると,すべてが可もなく不可もない,責任の所在が明確でなくてもそれで良しとしてしまう感性にもつながっているのではないでしょうか.
 また,日本人は人に対して,「NO」とはっきり言うのが苦手です.外交においても,よくその点が指摘されるように,これは人とコミュニケーションをとるときには,マイナスに作用することが多いものです.(中略)
 さて,この「明確さを好まない」という特徴が,「悪意」とどう関わってくるのでしょうか.
 先ほど,悪意の源に「無知」があると書きました.無知を知に変えるために必要なもの,それは明晰な「分析力」であり,自分の心を「内観する力」なのです.
 悪意が生まれ,それが蔓延し,自分や周囲の人が不幸になっているとき,大切なのは,その状況を分析して原因を明確にしたり,自分の心の中を深く内観して,そこにあるものを見つめる,という作業です.
 それをして始めて無知は知に変わり,悪意を乗り越えていくことができます.
 人が人に悪意を向ける場合,必ず「理由」があります.それを隠している限り,悪意は増長します.
 理由を白日のもとにさらして,分析し,内観して,初めてそれと向き合うことができるのです.悪意を「おぼろに」かすませてしまってはいけません.
 たとえば,「なんとなくあの人が嫌い」というところから,いじめが始まる場合があります.けれど「なんとなく」はありません.必ず理由があるのです.後述しますが,それは「あの人」の中にあるのではなく,自分の中にあります
 状況を分析し,自分を内観して,理由をはっきりさせること.それがいじめという悪意に打ち克つ第一歩なのです.


江原啓之 『悪意/善意』 pp. 50-2.



曖昧がすべて悪いとは思いませんが,問題の先送りや責任回避を生み出し,問題解決を阻む大きな要因であることは否めないでしょう.

分析的な思考をする人ほど精神世界や過去生の存在を信じやすいはず,と書いている人がいましたが,その通りだと思います.物事を突き詰めて考えると,目に見える,または考えが及ぶ範囲の因果関係だけで説明のつかない問題は山ほどあるからです.  


1/02/2010

差別に気づく

 以前,ある政治家が「女は子どもを産む機械」という発言をして批判されたことがありました.確かに,その発言は,とんでもない差別発言です.しかし,実はなんの気なしに「早く子宝に恵まれるといいですね」とか「お子さんはまだなの?」と聞くこと自体も,実は同様の発言ではないでしょうか.産む自由も産まない自由もありますし,ほしくても授からない方もいます.そうしたことに深い理解を示すことが,すべての人に求められるのです.
 究極のことをいえば,子どもを産むばかりが人生ではありません.私はよく「子育てはボランティアである」とか「子どもは親を選んで生まれてくる」という話をするのですが,不妊で悩んでいる方のなかには,これらの言葉を字面だけで受け止め,「私はボランティアさえもできない,子どもに選ばれる資格もないんだ」と落胆する人がいます.しかし,それは違います.スピリチュアルに見れば,子どもを持とうとする気持ちになったときから,すでに立派なボランティアが始まっているのです.結果がどうであれ,子どもがほしいと望み,想いを込めたこと,それだけで尊いのです.そのことを忘れないでいただけたらと思います.子どもをもてなかったらダメなんだという“成果主義”に陥るのではなく,もっと広い視野を持ちましょう


江原啓之『スピリチュアリズムを語る pp. 61-2.



2年ほど前,スピリチュアルな活動に従事している或る年配女性が,若い女性に「子どもはできたの?」と質問している場面を見かけたことを思い出しました.その女性は不妊で悩んでいたようで,年配の女性はそれを知った上で尋ねていたようです.そばで聞いていて,帰宅後に,無神経な発言だと内心強い違和感を覚えました.このように,スピリチュアリズムを高らかに唱える人々の中にも,理解が浅く,その結果,行動がまるで伴っていない人が見受けられるのが現実です.スピリチュアリズムを学んだ後でさえ,レベルやラベルで人間の価値を判断したり,格づけする傾向に気づけない人は決して少なくありません.気づきがないところに向上はありません.

子どもに限らず,結婚,職種,学歴,出自などありとあらゆるところに差別は潜んでいます.差別は偏見(真理と相容れない,人のこころの傾き)から来ています.そして,偏見は無知から出ています.

スピリチュアルな教え,即ち,「真理」を知るほど,自分がどういう偏見,傾きを持っているかわかってきます.わかったら,そこで満足せず,傾きに基づく想いと言動とを減らす努力を日常的に続けることが肝心です.

真理の教えに沿った生き方を日常生活で積み上げていきましょう.心で想わないというのがおそらく最も難しく,言葉に出して言わないのが比較的取り組みやすいのではないでしょうか.自分にできるところから一つずつ始めていって,できないことがあっても,自分を責めず,くさらず,諦めず,ひたすらこつこつ続けていきましょう.継続は力なり,です.  

12/26/2009

自然霊

 実際,多くの人は気にするわりには恐れるばかりで,自然霊を大事にしていません.龍神などに興味を持つ人がいるようですが,それ以上の興味を持っても生きることにはあまり関係がありません.あの世に帰ってから知ればいいと私は思います.
 知っておくべきは,そういう自然界をつかさどっているエナジーがあるということだけ.地球温暖化も単に二酸化炭素排出の問題だけでなく,自然霊の反応や怒りなども関係があります.そうした自然破壊を見ても,私たちはある意味では毎日罪をつくっているところがあります.


江原啓之 『スピリチュアリズムを語る』 p. 186.



自然破壊は,人間が神を無視して,自己中心主義に陥ったひとつの結果です.人間がこの世に現れるずっと前から地球はあり,自然がありました.人類が,その高度な知性を「濫用」して,みずからの物欲・我欲を満たそうとしたために自然破壊が起こり,その結果,自らの健康や,ひいては命をも脅かしかねない事態を招いています.

11/25/2009

53 死を嘆くとき

冷たいことを言うと思わないでください.本当のことを謙虚にそして真剣な気持で申し上げます.死は,死ぬ人自身にとって少しも悲劇ではありません.あとに残された人にとってのみ悲劇なのです.暗黒の世界から光明の世界へと旅立つことは悲しむべきことではありません
 あなたが嘆き悲しむとき,それは実はわが子を失った自分の身の上を悲しんでいらっしゃるのであり,自由の身となった息子さんのことを悲しんでおられるのではありません息子さんは地上にいた時よりずっと幸せなのです.もう肉体の病に苦しむことがないのです.刻々と蝕(むしば)
まれていくということもありません.内部の霊的資質を開発し,それを何の障害に邪魔されることもなく自由に発揮し,それを必要とする人のために存分に役立てることができるのです.

『シルバーバーチの霊訓 第七巻』 pp. 88-89.

52 真理は単純

 私が説いているのは“人のために”という福音です.人のために惜しみなく自分を役立てなさいと言っているのです.そうするとあなたがこの世に存在したことによって世の中が豊かになるわけです.簡単なことなのです.改めて説くのもおかしいくらい当たり前のことなのです.ですが,やはり真実です.地上世界は単純さという本通りから外れて,ややこしい複雑な脇道に迷い込んでおります.あまりに複雑なものに惑わされて単純な真理が受け入れられなくなっている精神構造の人が大勢います.ですが,単純な真理は単純であるがゆえにこそ強いのです.

『シルバーバーチの霊訓』  第七巻 pp. 87-8.



聖書にも,"For others" ということばがあります.同じことでしょう. 

11/19/2009

ひとりで歩むとき

旅に出て,もし自分にひとしい者に出会わなかったら,むしろきっぱりと一人で行け.愚かな者を道連れにしてはならぬ.

中村元訳 『仏陀の真理の言葉』 感興の言葉より



人生には,自分の使命や信念に従って生きるために,敢えて孤独を選択しなければならないことがあります.

孤独を恐れずに,内奥の声に耳を傾けて精進し,邁進する果敢さは非常に尊いものです.「孤独は人を賢くする」(美輪明宏氏のことば)からです.



人間のものさし

人間のものさし

アノネ
世間の評価や評判なんてものは
すぐ変わるんだよ
人間のものさしだから
いつでもどこでも永遠に変わらない
ほとけのものさしを
持つことだね


相田みつを「にんげんだもの」



相田みつおさんの言葉には,スピリチュアルな教えと符合するものが沢山あります.禅の思想自体がそうなのかもしれませんが.

以前の記事「陰徳を積む」も参照ください.

読みたい本(7)

  千賀一生。『ガイアの法則』ヒカルランド。 いまの時代に読むべき必読書です。 正・続2冊ありますが、1冊目の裏表紙に印刷されている言葉を以下に紹介します: 宇宙に,聖なる16ビートが存在することを告げるガイアの法則— 新型コロナとの驚くべき精緻なる関係性も明らかに! 地球の歳差...