リーディング254-67において,ケイシーは,アカシックレコードは霊媒によって読まれうるが,その記録を書いた張本人によっても導き出されうるものだ,と言った.どうすれば導き出せるか,との問いに対してリーディングは,アカシックレコードは至るところにあり,五感によって意識を通じて顕現する,と述べた.つまり,私たちの行動パタンや才能は,私たちが言うこと,書くこと,見ようとするもの,聴こうとするものを通して明らかになるのだ.ケイシーによれば,想念同様,これら活動のひとつひとつが,アカシックレコード自体に書かれているものの「影」に影響されている.得ようとする特定の情報の明瞭さは,そもそもなぜその情報が求められるか,に左右される.
Kevin Todeschi (1998). Edgar Cayce on Akashic Records: Book of Life. p. 87.
★アカシック・レコード 古代インドでは,四大元素である地水火風のほかに第五番目の元素として「空」,つまり天地を満たす精気があるとされており,これをサンスクリット語で「アカーシャ」という.神秘学ではこのアカーシャにあらゆる欲望や想念,感情,行動などの記録が残されていると考える.(片桐すみ子訳 『輪廻転生』 訳注 p. 262.)
エドガー・ケイシーは催眠状態に入ると,アカシックレコード(宇宙の全生命に関する過去・現在・未来の記録貯蔵庫)にアクセスして,相談者からの質問に答えていた,と伝えられています.おそらく,ケイシーは非常に優れた霊媒で,彼の指導霊を「経由して」,相談者に関する様々な情報を得ていたのではないでしょうか.
先進国で生きる現代人の生活に欠かせなくなったインターネットは,このアカシックレコードが地上レベルで顕現したものだと言われます.ネット環境があれば,検索ワード一つでたちどころに様々な情報にアクセスできます.いつでもどこでも一瞬で情報を取得できるその様は,時空を超えて存在するアカシックレコードから霊能や直感を通じて情報を得る様子に似ているのかもしれません.
引用では,アカシックレコードは,どこか宇宙の彼方にあって,特殊な技能に恵まれた一部の人々(霊媒,霊能者など)にしかアクセスできないものではない,と言っています.私たちは誰もがアカシックレコードとつながっています.その記録を残した私たち自身の言動にそれは自然と顕れてくるので,自分の言動を振り返ってみればわかる,というわけです.確かに,全く同じものを見ても,反応は人により様々です.ひとつの曲を聴いて,ある人々は感動して涙するかもしれませんが,また別の人々は,歌詞の意味がよくわからない,とか悲しい,と感じたりします.
さらに,アカシックレコードに記録された情報は,直感やインスピレーションによっても得ることができますし,大抵の場合,得ているはずです.目や耳に入る様々な情報,心に浮かぶ考えや気持ち,さらには夢を通じて,です.人との会話で聞いたことばに解決策や未来へのヒントが隠されているかもしれません.いつもしているあることが,その日に限ってどうしても気が乗らずできなかったおかげで,災難を逃れたとか,よい知らせを得ることができた,といったことはよく聞く話です.みた夢のストーリーがそのままメッセージだった,ということは誰もが一度は経験しているでしょう.
ひとは,自力で解決できない問題や悩みに直面すると,占いや霊能者に相談したりしますし,そうした仕事に携わる人々の生活も,ある意味では,悩み苦しむ人々がいるから成り立っているところがあります.が,本来,相談はよほど困った時に留めるべきものかもしれません.基本的には,自力でヒントを得るようにいろいろ試行錯誤することが理想であり,学びを得る最善の方法です.といっても,ひとりよがりな方法ではなかなか上手くいかないこともあるでしょう.そのためにも,基本原理は知っておく必要があります.人はなぜ生きているのか,そして,いかに生きるべきか,についてスピリチュアルな「真理」について予め正しい知識を学んでおくと,大きな助けになります.
また,相談の動機が正しくないと(例えば,依存心があるとか,自力で乗り越えなければならないことになっている場合を含め,たましいの成長につながらないすべての場合),リーディングなどでアドバイスを求めても,納得のいく回答やヒントが得られない,つまり,なかなか教えてもらえなかったりします.そういう場合は,自分自身に聞いてみるのが手っ取り早いです.
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