作詞: B&C factory 作曲: 松本俊明 編曲: 中村タイチ 唄 パク・ヨンハ
輝く空の向こうは どこまで広がるのかな
いまは まだここからは 遠くまで見えないけど
踏み出せば動き出すよ 恐がらなくてもいいよ
今だから 出来ること 小さくても 明日は変わってく
時は巡り巡って僕はここまで来た
繰り返す出会いとさよなら
眠れない夜重ね探してきたものは
少しだけの安らぎと温もり
迷ってた 震えてた
流れるときの中で
溢れ出た涙だけ知っていたんだ
"僕はここにいる"
輝きだした空から 少し勇気をもらったよ
今はまだ ひとりでは 寂しいときもあるけど
踏み出す事に怯えた昨日を乗り越えたから
少しだけ 少しだけ 近づけたかな まだ見ぬ明日へ
まだ知らない世界が待っている
悲しみ乗り越えてゆくよ
輝く空の向こうは どこまで広がるのかな
いまは まだここからは 遠くまで見えないけど
踏み出せば動き出すよ 怖がらなくてもいいよ
今だから出来ること 小さくても 明日は変わってく新しい明日へ
新しい場所へ
昨年末にリリースされた曲です.ファンの方からのリクエストもあり,また,ひとはこの世を去ったあとどこへ向かうのかについて知る上でも意義があるので取り上げてみたいと思います.
既にレコーディング済みだったこの未発表曲が昨年末というタイミングでリリースされたことも偶然ではなく,意味のある事でしょう.
パク・ヨンハさんが帰幽されて早いもので8ヶ月が経ちました.パクさんを大きな心の支えにされていたファンの方々(ならびにご遺族・ご友人)にとって,これまでの半年余りは試練の時間だったかもしれません.いまなお現実を受け止めきれずに悲しみをひきずっている方もいらっしゃるかもしれません.もっと活躍する姿を見たかった,という思いもあるでしょう.あの世への帰り方がどうしても納得いかない,という方もいらっしゃるかもしれません.しかし,基本的に,そういう思いは,ヨンハさんが地上にいないという事実から生じているもので,あくまでもこちら側の都合によるものといえるでしょう.ヨンハさん(の成長)にとって何がベストか,ということは本人(のたましい)にしかわかりません.人はだれでも,遅かれ早かれ,地上を離れることになっていて,そのタイミングや帰り方も大抵決まっています.(ヨンハさんは,自然死ではありませんでしたが,自ら寿命を縮めたというよりも,寿命だったのではないかと考えられます.)若くしてこの世を去ることは,決して不幸ではないし,天罰でもないことを理解するためには,次の真実を知ることが必要になります.
私たちが,いま地上で,肉体を持ち,人間でいるということ-これは,実は「異例のこと」だ,ということです.即ち,肉体を持たない,光,たましいの状態こそが,私たち本来の姿なのです.地上は学校とか,修行場とも呼ばれます.生きている間に考えたり,感じたりしているのは,「脳」ではありません.それは,脳や他の臓器を働かせているのと同じエネルギー,つまり,たましいです.たましいが肉体とつながっているので,身体が機能するのであって,「心臓が動いているから」生きているのではないのです.私たちの肉体(という1つの物質エネルギー)は非常に重く,とても不自由なものです.もちろん,「受け難き人身を得て」という表現が示すように,地上に人間として降りるということだけで,非常に願ってもない好機なのですが,肉体をまとって"人間をする"ということは,本来の状態とは異なり,重苦しく大変厄介な状況でもあります(こちらの記事をご覧ください).それは次のような喩えで表されます:
「・・・ちょうど海中に潜っているダイバーが海上から送られる空気で生命を維持するように,私たちを支えています.自由で広大な海上からの光が届かぬ海底は薄暗く,水という鈍重な要素のために動きが重々しくなります・・・.」
(G.V. オーエン著,近藤千雄訳 『霊界通信 ベールの彼方の生活(三) 「天界の政庁」篇 p. 33.)
薄暗い海底で,重たい潜水服を着て,船上からかすかに受信できる情報を頼りに宝探しをするのが,この世で生きる,ということです.とすれば,死とは,その暗い海底から,太陽の光溢れる水面の上で待機する船へ戻ることです.重くて不自由な潜水服を脱ぎ捨て,本来の軽やかな状態になる,というわけです.ですから,ある意味では,潜水時間が長い方が大変で,短い方がラクかもしれません.
心霊研究的には,過ぎた時間等々を考えると,ヨンハさんはいま,いわゆる「幽界」にいるものと推察されます.4次元の世界です.幽界にも幅があり,幽現界に近い低い層から霊界に近い高い層まであります.心境が高くなれば,当然霊界へ近づきます.現世的な気持ちがいつまでも抜けないと,周囲は明るい世界になりません.いま,ヨンハさんはどのあたりにいるでしょうか.幽界最上部のサマーランドにかなり近づいているかもしれません.サマーランドとは非常に明るく,美しい場所で,そこを天国だと勘違いする人も多いとか(詳しくは,例えば,江原氏の『天国への手紙』を参照下さい).サマーランドでしばらく過ごしたのちに,第二の死を経て「霊界」入りとなります.霊界(5次元の世界)へは幽体を脱ぎ捨てて入ることになり,更に一段高い心境になるわけですが,その際,意識が薄れる,というか,いわゆる眠るような状態になるようです.地上から幽(現)界へは肉体だけを脱ぎ捨てて入りますが,幽界から霊界へ移行する場合には,さらに幽体をも脱ぎ捨て,霊体のみになります.いずれにしても,次元をまたぐときは,眠るような感覚に陥るとのことです.
地上を離れたのちに到達すべき目標地点は霊界であって,そこで各自の仲間であるグループ・ソウルと再会・融合するといわれています.そして,地上での学びをみなで分かちあい,今後の進むべき方向性(地上に再生するのかしないのか)など諸々の事柄を協議するようです.通常は,幽界の最上部に到達するだけで相当な時間を要するらしいです.個人差はありますが,十年単位の時間を要するケースも決して稀ではありません.ヨンハさんのたましいは浄化度がかなり高いので,そう遠くない将来にサマーランドに到着されることでしょう.
さて,海底から船上へ戻って,明るい日差しの下で,パク・ヨンハさんはどのように日々を過ごしているのでしょうか.どうやら幽界ではひとりで修行中のようです.「まだひとりでは寂しいこともある」ようですが,周りには光があり,「輝きだした空から少し勇気をもらった」ということです.とはいえ,いまの場所がどこまで広がっているのか,まだ「遠くまで見えない」らしく,「知らない世界」に少し不安なども感じることがあるようですが,その不安も「乗り越え」れば,今後もさらに明るい世界へと向けて修行が順調に進むことでしょう.修行の中で人生を振り返ることもあるようです.地上では多くの人々との出会いと別れがあって(「繰り返す出会いとさよなら」),芸能界で活動するようになってからは,いろいろな苦労があり悲しいことも多く経験して(「迷ってた 震えてた 溢れ出る涙だけ知っていたんだ」),ずっと不眠に悩まされる日々でしたが,そういう中で得たものは,実は,「少しだけの安らぎと温もり」だった,と思っています.それは,ファンの方々の応援や愛が足りなかった,ということでは決してありません.いまの彼の境地が,地上にいた頃とは比べものにならないほど光と安らぎと愛に溢れるものになった,という意味なのです.そう理解したのは,「踏み出すことに怯えた昨日を乗り越えた」からです.
そして,肉体がなくなっても自分の存在,意識はなくならないと悟り,"僕はここにいる" と皆さんに語りかけています.(「ここ」が示す,どこかわからない場所にいる,というよりは,自分の意識,つまり本質は生き続けており,いまなお存在している,という意味ではないかと思います.)
ですから,ファンの皆さんにも,「今だからできること」がどんなに「小さくても」,それをぜひやってもらいたいと思っています.現在が未来をつくります.いまを生きることで「明日は変わって」いきます.確実にいえることは,ヨンハさんはとても前向きなたましいの方で,その性質のまま,いまも前進を続けている,ということです.そして,光の世界で修行の日々を送りながら,皆さんにも「新しい明日へ,新しい場所へ」と進んで貰いたいと願っているのです.
一歩を踏み出すかどうかは皆さん次第です.少なくとも,ヨンハさんは一歩踏み出すことを望んでいると思います.