12/25/2009

自然霊

 実際,多くの人は気にするわりには恐れるばかりで,自然霊を大事にしていません.龍神などに興味を持つ人がいるようですが,それ以上の興味を持っても生きることにはあまり関係がありません.あの世に帰ってから知ればいいと私は思います.
 知っておくべきは,そういう自然界をつかさどっているエナジーがあるということだけ.地球温暖化も単に二酸化炭素排出の問題だけでなく,自然霊の反応や怒りなども関係があります.そうした自然破壊を見ても,私たちはある意味では毎日罪をつくっているところがあります.


江原啓之 『スピリチュアリズムを語る』 p. 186.



自然破壊は,人間が神を無視して,自己中心主義に陥ったひとつの結果です.人間がこの世に現れるずっと前から地球はあり,自然がありました.人類が,その高度な知性を「濫用」して,みずからの物欲・我欲を満たそうとしたために自然破壊が起こり,その結果,自らの健康や,ひいては命をも脅かしかねない事態を招いています.

11/24/2009

53 死を嘆くとき

冷たいことを言うと思わないでください.本当のことを謙虚にそして真剣な気持で申し上げます.死は,死ぬ人自身にとって少しも悲劇ではありません.あとに残された人にとってのみ悲劇なのです.暗黒の世界から光明の世界へと旅立つことは悲しむべきことではありません
 あなたが嘆き悲しむとき,それは実はわが子を失った自分の身の上を悲しんでいらっしゃるのであり,自由の身となった息子さんのことを悲しんでおられるのではありません息子さんは地上にいた時よりずっと幸せなのです.もう肉体の病に苦しむことがないのです.刻々と蝕(むしば)
まれていくということもありません.内部の霊的資質を開発し,それを何の障害に邪魔されることもなく自由に発揮し,それを必要とする人のために存分に役立てることができるのです.

『シルバーバーチの霊訓 第七巻』 pp. 88-89.

52 真理は単純

 私が説いているのは“人のために”という福音です.人のために惜しみなく自分を役立てなさいと言っているのです.そうするとあなたがこの世に存在したことによって世の中が豊かになるわけです.簡単なことなのです.改めて説くのもおかしいくらい当たり前のことなのです.ですが,やはり真実です.地上世界は単純さという本通りから外れて,ややこしい複雑な脇道に迷い込んでおります.あまりに複雑なものに惑わされて単純な真理が受け入れられなくなっている精神構造の人が大勢います.ですが,単純な真理は単純であるがゆえにこそ強いのです.

『シルバーバーチの霊訓』  第七巻 pp. 87-8.



聖書にも,"For others" ということばがあります.同じことでしょう. 

11/18/2009

ひとりで歩むとき

旅に出て,もし自分にひとしい者に出会わなかったら,むしろきっぱりと一人で行け.愚かな者を道連れにしてはならぬ.

中村元訳 『仏陀の真理の言葉』 感興の言葉より



人生には,自分の使命や信念に従って生きるために,敢えて孤独を選択しなければならないことがあります.

孤独を恐れずに,内奥の声に耳を傾けて精進し,邁進する果敢さは非常に尊いものです.「孤独は人を賢くする」(美輪明宏氏のことば)からです.



人間のものさし

人間のものさし

アノネ
世間の評価や評判なんてものは
すぐ変わるんだよ
人間のものさしだから
いつでもどこでも永遠に変わらない
ほとけのものさしを
持つことだね


相田みつを「にんげんだもの」



相田みつおさんの言葉には,スピリチュアルな教えと符合するものが沢山あります.禅の思想自体がそうなのかもしれませんが.

以前の記事「陰徳を積む」も参照ください.

11/07/2009

自分と仲良くする

艱難辛苦の時期,悩み・苦しみに寄り添ってくれる友人や知人は皆無でした.(たとえいたとしても,彼らの助言に果たして納得できたか,本当に励まされたか疑問が残るところであり,むしろ誰もいなくて良かったと今では思えますが.)経済的困窮の中,無理をして霊媒やサイキック・カウンセラーに相談せざるを得ない日々が長く続きました.心理カウンセリングの勉強をしている方々に話を聞いて貰う機会も度々ありました.

何度か話を聞いてもらった(当時)見習いカウンセラーの女性から言われたある言葉は,今でも時々思い出されます.何の相談をしていたかは思い出せないのですが,苦しい時期が続き,他者に対して怒りを感じる日々が続いていた時のことです.いつものように怒りのエピソードを話していたとき,次のように言われました:

「人にしていることと自分にしていることは同じなんですよ.」 

つまり,ひとに腹を立てているということは,自分に腹を立てていることなのだ,と.人の悪口を言うことは,自分を悪く言うのと同じというわけです.劣等感にさいなまれている状態とは,自分を自分で認められていない状態です.そうなると他の人を妬みやすくなります.人が嫌いなのは,まず誰よりも自分が嫌いだから.ということは,余計なトラブルを起こさず,できるだけ心穏やかでいるには,まず自分を好きになり,自分を信じて,自分と仲良くなることが大切なのです.

実は,この原理は宇宙の真理とつながっています.

私たち人間の本来の姿は,肉体ではなくたましいであり,叡智の光である不可視のエネルギー体です.今のように物質界にあるのは異例の状態なのです。たましいが,人体という物質を利用して物質界(現象界とも言われる)でしかできないさまざまな経験を積み,成長したいと望んでこの世に生まれてきます.「地球上で幸せになるために」というよりはむしろ,「たましいを磨いて,成長するために」,人として再生します.

霊界で,その本来の姿でいる間,私たちは一番近いグループソウル(類魂)に溶け込み一体となっていて,それは非常に快適な状態だといいます.苦しみや悲しみなどは一切ありません.あるのは充実であり,美であり,歓喜であり,無償の愛による祝福です.そして,自分が属するグループソウルは,他のグループとも繋がっていて,最終的に全てがひとつながりです.こうして,個々のたましいはそれ自体の個性を有した独自の存在であると同時に,全体から切り離すことのできない一部となっています.

地上に誕生するにあたり,肉体を持つことになると,それによって「全体の一部」という本来のあり方の認識が弱まり,他者から「切り離された」者として自分を感じるようになります.自分と他人は全く別の存在であると思い,それが孤独感へとつながります.赤ん坊や乳幼児のうちは,まだ地上の生活に慣れていないので霊界の感覚が相当残っているようですが,地上で暮らす時間が長くなるにつれ,たましいの本来の感覚-グループソウルに溶け込み,かつ自分の個性を保った状態-を忘れてしまいます.現実レベルでは別個の存在のように思えても,エネルギーレベルでつながっているならば,人に対して為すことは,自分に対して為しているのと同じことになります.それが結果として,人間社会の諸問題を生み出す元凶(しかし,学びにとっては非常に好都合な)となっています.

ということは,とても単純なことですが,この物質世界でも,「すべてはひとつながり」という感覚をベースにして生きればよいのです.自分と人を全く切り離されたものとして考えず,相手は自分であり,自分は相手なのだ,と思ってみることなのです.

ある日,ラジオ番組に須藤元気さんが出演されていました.須藤さんといえば格闘家として有名ですが,引退後は,母校で格闘部のコーチをつとめる傍ら,音楽活動も含め実に多彩な活躍をされています.精神世界にも大変造詣が深い方で,本も出版されています.番組の中で須藤さんは,「相手を自分だと思って接する」ことの大切さをお話されていました.相手を自分だと思えば,邪険にしたり,意地悪したりはしないでしょう,と.


ですが,現実には,いじめはありとあらゆるところで起こっており,家庭内暴力や幼児虐待,自殺は一向に後を絶ちません.自分が好きになれなくて,自分と仲良くできない人が年齢を問わず大勢いるからでしょう.それは,多くの場合,両親から愛されなかった,もしくは愛されたと感じられなかった,ということが原因かもしれません.さらに遡れば,過去生にその原因を特定することができるかもしれません.

しかし,過去を悔やんでも前には進めません.いま出来ることを考えましょう.自分が好きじゃない,自分と仲が悪い,という自覚がある場合,どうすれば仲良くできるか考えてみましょう。各自のスピリット・ガイド(守護霊)に教えて貰えるように頼んでみることも一つの方法です.知ってもよいこと,知る必要がある情報・メッセージならば,ガイドはありとあらゆる手段で伝えようとします.予期せぬタイミングでひらめきを得たり,気になる音楽や,ふと目に止まった映像や文字,或いは夢で教えてもらえるかもしれません.目覚めた後もはっきり覚えているような強いインパクトのある夢は,メッセージ性が高いことが多いので,連想を働かせて意味を探ってみるとよいでしょう.

「自分と仲良くする」ことで,周囲とも仲良くできるようになるでしょう.始まりはいつも「自分」にあります. 

11/06/2009

55 地上人生の総決算

地上生活の総決算をする時がきたとき,つまり地上に別れを告げて霊の世界へと移られると,誰がするというのでもなく,自家作用によって,自分で自分を裁くことになります.そのときの判決の基準は地上で何を考えたかでもなく,何を信じたかでもありません.世の中のためにどれだけ自分を役立てたかということです. 

『シルバーバーチの霊訓 第七巻』 p. 87.



死んだら,閻魔大王の裁きを受けて,天国に行くか地獄に落ちるか決まるのではありません.守護霊の導きによって,自分の一生を振り返ると言われます.

その後,幽界の最上部(サマーランド)に達するまでしばらくかかり,そこに到達しなければ霊界へは入れません.幽界上層部に達する時間だけをとってみても個人差があります.

どんなに一生懸命生きた人でも,必ず何らかの後悔が残るものですが,たましいの成長が永遠のものならば,それも当然なのでしょう.


54 もともと霊的存在

 ・・・私たち霊界の者にはもはや肉体はありません.ですから,民族,国家の別,肌の色,教義,階級の違いの観点から物事を処理することはしません.
 人間がとかくこだわる境界線とか制限区域とい云った観念にはとらわれません.全人類を神性という共通の要素をもった霊的存在としてみます.一人一人が全体にとって無くてはならぬ存在なのです.
 肉体が死ぬと人間は霊界の存在となり,地上的束縛のすべてーそれまで自分の本来の姿を見る目を曇らせてきたもの,無意味な残酷さへ追い立ててきた狭量さ,長いあいだ地上のガンとなってきたケチくさい不寛容精神と利己主義のすべてをかなぐりすてます.
 大切なのは,あなた方はもともと霊的存在であり,果たすべき霊的宿命をもってこの地上にあるという認識です.ですから,これからの新しい時代は霊的真理を土台として築かなければなりません.証拠をもって立証されたという意味において真理といえるものを土台としなければなりません.(その霊的真理から生まれる)寛容精神と善意と愛と奉仕精神と協調心をもって臨めば,地上に恒久的平和と調和のとれた世界を将来することができるでしょう.ふるい概念にとらわれ,憎み合い,国家間の不和,民族と肌の色と階級の違いにこだわり続けているかぎり,地上に戦争のネタは尽きないことになります.戦争は,とどのつまりは,憎悪と利己心と物質的な私利私欲から生まれるものだからです

『シルバーバーチの霊訓 第七巻』 pp. 43-44.


スピリチュアルなものの捉え方が主流になるような方向に,この世の全てのことが進んでいる,と感じられるような出来事が,日本だけをみても,日々起こっています.

10/04/2009

To be free

To be free is to gain the knowledge necessary to loose the bonds that bind one, whether they be mental, physical, or spiritual (1215-8).


自由になることは,自らを縛る枷(かせ)を弛めるのに必要な知識を得ることであり,その知識は,精神的,肉体的,もしくは霊的なものである.

Story of Karma. 

エドガー・ケイシーによるライフリーディングからの引用です.
人は誰しも,さまざまな「偏見」を抱いています.単純な例を挙げると,お金がなければ幸せではない,美しくなければ異性から愛されないだろう,とか,優秀でなければ人間として価値がない,などです.偏見の種類は実に様々ですが,それらはすべて「物質的な価値観」というカテゴリーで一括りにできるでしょう.
 

こうした物質的な偏見・とらわれを抱えている限り,人は本当の意味で幸せになることができません.例えば,お金がないと幸せではないと考える人は,経済的に苦しいと不幸感を抱いてしまいます.自分の容姿に引け目を感じて,そのために異性運が悪いと考えているとすれば,その人はいつまでたっても自分に相応しい出会いを掴むことができないかもしれません.優秀でなければだめだ,と思う人は,人に対して常に競争心を抱くことになり,友情を培うこともままならないでしょう. 

本物の幸せを感じるためには,こうした数々の本質的に意味のない偏見から解き放たれて,より自由になることが必要です.そのためにはさまざまな知識を得ることだ,と抜粋では述べています.お金がなくても心豊かに生きることは十分に可能ですし,ひとの心に本当に訴えるものは,見た目の良さではありません.まして,学校の成績や仕事上の業績がひとりの人間の価値を決定づけてしまうことなどありません.「真実」を知ることで,自分自身を縛る「意味のない呪縛」から解き放たれます. 

こうした知識は,書籍から得ることもありますし,知人・友人の言葉の中にあって気づかされるかもしれません.実体験を以って学ぶ場合も多くあります.そして,最終的に行き着くべきは霊的真理です.死は全ての終焉ではなく,いのちは肉体の死を越えてなお存続すると知れば,さまざまな体験を通じて-どれほど苦しくても-地上人生を有意義にまっとうすることができます.

Not the act but the motive

As always, it is not the letter but the spirit that matters; not the form but the substance; not the act but the motive.

Gina Cerminara (1950).  Many Mansions: The Edgar Cayce Story on Reincarnation. p. 127.

いつもそうだが,大切なのは文面ではなくその精神であり,形ではなく内容であり,行為ではなくその動機である.



人間はとかく表面的なものに目が向きがち.そのため,物事の本質を見失うことがよくあります.外に現れたものではなく,その背後にあるものを見ようと努めることが肝心です.



51 神とは法則

何を根拠にしようと,神が自国に味方するかのように想像してはなりません.神とは法則なのです.
 あなたが正しいことをすれば,自動的にあなたは自然法則と調和するのです.窮地に陥ったあなた一人のために,どこか偉そうな人間的な神さまが総力をあげて救いに来てくれるような図を想像してはいけません.


『シルバーバーチの霊訓 第七巻』  pp. 79-80.


ある日の交霊会で,第二次大戦が話題となり,出席者の一人から出た,ダンケルクでの英国軍撤退作戦がスムーズにいったのは神が味方してくれたからかとの質問に対して,シルバーバーチが答えて述べた一節です.

神とは最高の自然霊です.地上人生を経験したことのある人霊ではありません.したがって,髭を生やした仙人のような存在ではありません.

地球上に限らず,大宇宙で起こるありとあらゆることは因果律に従っています.どのようなことも必ず原因があって,それに相応しい結果があります.

50 解決できない問題はない

自分の力で解決できないほどの問題に直面させられることは決してありません.克服できないほどの困難というものは絶対に生じません重過ぎて背負えないほどの荷物というものは決して与えられません.しかも,あふれんばかりの自信に満ちた雰囲気の中で生きていれば,霊界から援助し,導き,支えてくれるあらゆる力を引き寄せることになるのです.

『シルバーバーチの霊訓』 7: 31.



記事,NOTHING IS THE END OF THE WORLD  も参照ください.



9/19/2009

49 おこない,ことば,思うこと

生活は〈おこない〉だけで成り立っているのではありません.〈言うこと〉も〈思うこと〉も生活の一部です.行為だけが大事と思ってはいけません.もちろん行為がいちばん大事ですが,口にする言葉も心に思うことも,あなたの一部です.その思念をコントロールできずに,それに振り回されている人間が多いのは悲しいことです.

『シルバーバーチ 今日のことば』 p. 115.



誰かのことを思うだけで,その人のところへ念が飛び,思われると念が飛んできます.この目に見えないエネルギーの影響力は意外に大きいものです.良い念(愛のエネルギー)ならたくさん飛ばされるのは大歓迎です.でも,悪い念(嫉妬,恨み,怒り,悲しみなど)は,私たちの心身に直接影響を与え,生活に具体的な支障をきたすことさえあります.人を呪わば穴二つ,という諺どおり,念を飛ばす側にも同じだけのものが必ず返ってきます.具体的な行動を起こさずとも,心で悪念を抱くだけで負のカルマを生じる,ということに留意したいです.

「ことば」もひとつのエネルギーです.「言霊(ことたま)」と言われるように,使う言葉には想い,パワーが宿っています.言葉による影響力の大きさは侮れません.否定的な表現はできるだけ控え,前向きな表現を多用するように心がけます.

人によって為される内外における全ての活動は,エネルギーの表出,表現です.日々よい心がけで生きるようにしたいものです.

9/17/2009

Facing difficulties

   A burden has been placed upon your shoulders; how you bear it you will decide.  If you square your shoulders and say, "This is my burden, I will carry it", it will become lighter because your soul will grow and in growing allow some of that inner strength to heal you.  There is none spiritually impoverished for using honesty and courage in facing difficulties.  You have nothing to fear. (p. 61)

Kazuo Kondoh trans. and ed.  Silver Birch: Kyo no Kotoba.


あなたに一個の荷が背負わされる.それをどう扱うかは,あなた次第です.「よし,担ぎ通してみせるぞ.これは自分の荷物なのだから」という気持ちになれば,軽く感じられるものです.それだけ魂が成長するからであり,その成長の過程において内部のある力が魂を癒してくれます.困難に際し,正直さと勇気とをもって臨んで霊的に損をする人は絶対にいません.何ひとつ恐がるものはないのです.(p.60)






You are never alone あなたはひとりぼっちではない

   May you all realize that you are never alone, but always encompassed around and about by a host of those who love you, who seek to guard and guide you and to help and inspire you.  And may you, as you unfold your own spirits, realize that you are being drawn closer to the greatest Spirit of all, becoming more in unison with his law. (p. 175)

Silver Birch: Kyo no Kotoba.


自分が決して宇宙で一人ぼっちではないこと,いつもまわりに自分を愛する霊がいて,ある時は守護し,ある時は導き,ある時は補佐し,ある時は霊感を吹き込んでくれていることを自覚してください.そして,霊性を開発するにつれて,宇宙最大の霊,すなわち神に近づき,その心と一体となっていくことを知ってください.(p. 174)
 



His brother's sorrows are his sorrows

We must spread not indifference, not disregard, not callousness to the well-being of others, but tenderness, mercy, compassion, symapthy and service.  He whose soul is awakened cannot be indifferent to the sufferings of others.  His brother's pains are his pains and his brother's sorrows are his sorrows. (p. 56)

Silver Birch: Kyo no Kotoba, trans. and ed. by Kazuo Kondo.

近藤千雄 訳編 『シルバーバーチ 今日のことば』

Look forward

Hold your head high: look forward, not backward.  The pages of the past have been turned; they cannot be turned again.  There are always fresh pages in the book of life waiting for you to turn them.   Live for the day, not yesterday.  It is today that you will sow the seeds of a harvest that you will reap on the morrow.  (p. 97)


Silver Birch: Kyo no Kotoba. Translated and edited by Kazuo Kondo.
  

48 同胞の痛みをわが痛みとして


  1. 他人への無関心,無頓着,無神経をなくし,優しさと慈悲と同情と奉仕の精神を広めなくてはいけません.魂が目覚めた人は他人の苦しみに無関心ではいられないはずです.同胞の痛みを自分の痛みとして感じ,同胞の悲しみを自分の悲しみとして感じるものです.

近藤 千雄 訳編 『シルバーバーチ 今日のことば』 p. 56



スピリチュアリズムに精通している人々の中には,意外にも,人の苦しみを軽く受け止める傾向が強い人がいます.苦しみにも意味があり,必要なことだからその人に起こったのだ,くらいの教科書的な認識ではないかと思います.本当に苦しみの中から(霊的)真理に導かれた人であれば,そういった反応は示さないと思いますが・・・. 

9/09/2009

「小さな」家族を超えて

 本当の愛をこの世によみがえらせるためには,心と心がふれ合う世の中にする必要があります.そのためには,みんなが「家族」として生きること.それにまさる道はありません.血縁の家族に限定せず,他人同士が「雑居家族」のように支え合って生きる,そんな世の中になるべきなのです.理想にすぎないと思う方もいるでしょう.でももうそれ以上にいい道は見つからないのではないでしょうか. 私が子どものころは,隣近所が家族のように助け合う「擬似家族」的な人間関係は,東京にさえまだ生きていました.しかしその後,物質主義的価値観が蔓延するにしたがい,各家庭の孤立化が進みました.その結果,孤独なお年寄り,密室育児に煮詰まる母親,人間関係の結び方がわからない子どもたちがあふれ返ってしまったのです.
 プライバシー尊重の美名のもと,隣に住む人の顔もわからないような世の中になってしまった今の日本.凶悪な犯罪も多発しているので,簡単にドアの鍵を開けられません.そのため,隣の家で誰かが孤独死や自殺をしていたり,虐待を受けていたりしても気づけません.みんなが寂しいのに,お互いに心を開けない悲しい世の中です.
 心のふれ合いを阻んで(はばんで)いるのは警戒心だけではありません.一人ひとりが自分や家族の「商品価値」を保つことで精いっぱいになっているのです.物質的な幸せへのレールから逸脱しないように走り続けるばかりで,他人を思いやる余裕をなくしているのです.
 それでも最近は,地域のコミュニティの重要性が見直されたり,ボランティア活動が盛んになっていたりと,いいことがたくさん起きています.バブル経済の崩壊は,物質主義的価値観から見ると不幸なできごとなのかもしれませんが,あれを機に人々が心のつながりを見直すようになったのは,とてもすばらしいことです.

江原啓之 『いのちが危ない』 pp. 126-7.



人身事故で電車が遅れたりすると,特に朝のラッシュ時などには大勢の人が迷惑します.だから,「鉄道自殺は辞めよう」ということではありません.すべての人は見えない領域でひとつながりであって,物質至上主義に基づく生き方やそれによる他者(の困難)への無関心・冷淡さ,「自分(たち)さえ良ければ,それ以外のことは無関心」という姿勢は形を変えて,必ず自分の元へ返って来る,ということを教えていると受け取めるべきでしょう.人で溢れかえる大都市にあって,孤独に陥り,はからずも死を選んでしまうたましいがある.それは見知らぬ他人かもしれませんが,自分の身近にも,思いやりや優しさが足りないために寂しい思いをしている人がいないとも限りません.忙しいから,自分の生活が大変だから気づかないのも仕方ない,という言い訳は一見正当なもののように響きますが,必ずしもそうではないということを知らなくてはなりません.我だけ幸せであろうとすることは,たましいの本来のあり方と対極にあるのです.

確かに,「家族愛」は善いものであり,美しいものです.でも,そこからさらに血縁という枠組みを超えて,外へ外へと広がっていくことがより一層望ましいあり方であり,尊い姿です.本来,「愛」とはどんな(物質的な)違いをも乗り越えて,無限に広がろうとする性質を持っているからです. 

虚しさの意味

 今までがんばって生きてきたけれど,ふと人生が虚しくなってしまった.一度の挫折をきっかけに,積み重ねてきた努力までが虚しく感じられるようになってしまった.人生はしょせん虚しいもの―.
 このような心境でいるあなたは,虚しくなることの意味をとり違えています.「心が虚しい」と「人生が虚しい」を結びつけてはいけないのです.虚しくなったということ自体に,大事な意味があるのだとわかってください.
 心が虚しいのは,実は,あなたのたましいがさらなる充実を求めているというしるしです.本当の目的に向かいたいと願っているしるしです.あなたのたましいは,今の環境から学びとるべきことはすでに学び終えていて,次の課題に進みたいと望んでいるのです.
 
もしくは,今までしてきたことは,あなたのたましいにとって,なんらかの間違いや無理があったのかもしれません.たとえば物質的な価値をがむしゃらに求めてきたものの,それではたましいは満たされず,本当の目的とのずれが「虚しい」というかたちで表に出てきたのかもしれません
 人間は,自分自身のたましいに成長と喜びを与えてくれることをしている限りは,決して虚しくなったりしないものです.虚しさは「あなたがこれから進む道はそっちではありませんよ.もっと生き生きとした喜びを得られる道がほかにありますよ」と教えてくれているのです.
 (中略) たましいの視点では,人生において失うものはひとつもないのです.たとえ目の前からあなたの努力の成果が消えても,それまでに得た経験と感動は,誰にも盗まれない宝としてたましいに永遠に刻まれています.その積み重ねの上にこそ,あなたの未来を作っていけるのです.大切なのは,過去と現在に執着せずに,新しい未来に切り替えるべきときが来たら,上手に切り替えることです.
 虚しさに陥らないためには「生きることの真理」と「真善美」とともに生きることが大切です.いくら頭では虚しいと思っていても,あなたの本質であるたましいは,「生きることが虚しい」とは決して思っていません.新しい明日は,新しい経験と感動を,心待ちにしているのです.


江原啓之 『いのちが危ない』 pp. 141-3.



10年以上前までの我が人生を振り返ると,物質的な面では今よりもずっと満たされていて,周囲の人間関係も,量の面では今より遥かに充実していました.しかし,同時に,どこかでつねに満たされない寂しさも抱えていました.しかし,そのことをはっきりと自覚もしていなかった分,余計に悶々としていたのだと思います.

物質的な面も人間関係も,十余年で量的には格段に縮小しました.しかし,それと引き換えに得たものは,その両方が十分にあった当時には決して得られなかったほど貴重なものでした.そして,苦労を通じて得たもの(真理との出会い,様々な経験がもたらしたいくつかの小さな悟り,ならびに今生での目的の自覚)こそが,私が最も深いところから希求していたものなのだ,と納得するようになったのは,最近のことです.

人生のマイナスに思えることには,必ず大きなプラスが隠されています.そのプラスを見つけさえすればよいのです.そして,プラスを見つけたいと願って最善を尽くす時,必ず聖なる導きが与えられます.

前向きなたましいは,光の応援団を引き寄せずにはいません.

平凡な人生

 最近は,何か突出していないと不安,という感覚が強くなっています.それは幼稚な発想です.社会には普通な人がいないとやっていけません.みんなが芸能人やサッカー選手になってしまったら,どうやって社会が動くのでしょうか.
 非凡な人生には,浮き沈みがついて廻ります平凡だと相談者が危惧する人生には安定があるのです.そういう意味で,人生は平等です.


 江原啓之 『未来の創り方』 p. 232



大きな苦労をする人は,大きな活躍をする人でもある,と江原氏は述べています(『ことたま』参照).波乱万丈な生き方をする人には,霊的な感性が強い人が多いようです.

ひとは自分にないものに憧れる傾向がありますが,その憧れていることが本当に自分に相応しいものか,必要なものか,あるいは果たして憧れるだけの価値があるかどうかを,冷めた目で見つめてみることも大切です. 

9/05/2009

生まれ変わりを受け入れることの恩恵(3)

 4番目の恩恵として私が考えるものは,人生のさまざまな苦悩に対する忍耐が増し,また人間関係の苦しみに対する寛容さが増すことです.
 この地上に生きるかぎり,人生にはさまざまな苦しみや試練が生じます.その時に,これは前世のカルマが現れたものだ,誠実に対処してカルマを償うことにしよう,と考えられるなら,それらの苦しみや試練に対する姿勢はまったく違ったものになります.他人から思わぬ仕打ちを受けたとしても,それを受け入れる許容度が増すように思います.(中略)
 またそれは他人の苦しみに対する私たちのシンパシーの幅を広げるようにも働きます.これはかつてケイシーの長男であるヒュー・リン・ケイシーが述べていたことですが,彼は最初,人が輪廻転生とカルマの思想を受け入れるようになると,他人の苦悩の原因を何でもかんでもカルマに帰し,それは結局他人の苦しみに対する同情心が薄らぐことになると考えました.しかし彼自身が輪廻転生の意味をしっかりと内面化するようになると,むしろ人の苦しみや苦悩に対するシンパシーが深まり,苦しみを共有しようとする方向に心が動くことに気づいたといいます.輪廻転生を受け入れることは,人の愛を深める力があるのです.


光田秀 『眠れる予言者 エドガー・ケイシー』 pp. 313-14.




困難に遭遇した時,記憶に全くないという意味では,身に覚えはないが,もしかすると過去生で犯した間違いを償っているのかもしれない,と考えることができれば,前向きに対処しようという気にもなり,その結果「不必要な」苦しみが多少は軽減されるかもしれません。地上で経験する問題や苦しみの原因の全てが過去生にあるわけでは必ずしもありませんが。

基本的に,理屈で考えて説明がつくことについては,過去生は何かと気にする必要はあまりないでしょう。普通の論理的な思考で説明不可能な出来事や人間関係上のトラブルや,必要以上に感情的な反応をしてしまう時は,多くの場合,過去生が強く影響しています。また,「なぜかわからない」漠然とした不安感,恐怖感,思考パターン,癖,嗜好等についても,過去生にその原因ルーツを見つけることができます。(自分の過去生を知ることで,その過去生から引きずっている感情を解消できたり,深く納得することで,その過去生の負のエネルギーを浄化することができます。準備ができた人には,浄化とたましいの学びのために過去生の情報が明かされます。その必要がない場合,あるいは転生の真実が理解されていない場合などには情報は与えられません。) 

自らも相当の苦しみを経験してきた人であって,たましいは永遠であり,地上での再生を繰り返しながら進化・向上を続けるのだ,という真理を深く納得するようになると,異なる個性ではあっても,人はみなそれぞれの重荷を背負って旅する仲間なのだ,との思いを抱くことができるようになるようです。そういう意味で,人の苦しみに対して慈悲,慈愛の気持ちが湧くのかもしれません。しかし,そのために生まれ変わりや自分の具体的な過去生を知る必要があるかというと,必ずしもそうではなさそうです. 

9/02/2009

外見に関するトラウマの意味

 ・・・顔や外見の美醜というのは,正直なところ,人によってまったく価値観が違うものです.美人かどうか,人それぞれに基準が違います.世間と比べてきれいかどうかを気にするのではなくて,自分のもって生まれた器の中で,それをどう輝かせられるか,ということを考えた方がいいのです.(中略)
 こうした外見的なトラウマを持っている人は,前世では絶世の美女だったりして,浮き名を流していたことがあったりします.華やかな思いも味わったぶん,傲慢になってしまったところもあるのです.たとえば,「今生でとても太っているひとは,人をけなしてきた経験がある」と,リーディングによる予言で有名なエドガー・ケイシーが言っていたのですが,私はそれも一理あると感じています.すべてではないにせよ,前世で人を批判したり,表面的にしか人を判断してこなかった人のたましいが,自分も同じように人からあれこれ言われる状況を選んできて,「人を悪く言うのは良くない」と知る学びがあるのです.たましいは,あえて反対の“役”を選び,違う学びをしようと決め,この現世という“舞台”に生まれてきたということです.
 そう言えば,昔の人は外見が良くないことを悪意なしにズバズバ指摘していました.親でさえ,「お前は器量が良くないから愛嬌は大事にしなさい」と言って子どもを諭していたもの.かと言って,それを聞いた子どもが「私ってそんなに不細工なんだ・・・」と悩むことは少なかったように思います.親が子を本気で想う愛が伝わったから,子どものほうも素直に聞き入れたのでしょう.勉強を必死で頑張ったり,笑顔は欠かさないようにしたりと,その子なりに欠点を補う努力をしたものです.
 不細工だとか背が低いとか,あらゆる外見的なトラウマは,自分でそれを受け入れることができれば気にならなくなるのです.周りからの陰口も許せるようになります.そしてもっと言えば,実は「たったひとりでもあなたを愛してくれる人」に巡り合えたら,あなたのたましいはもっと前向きに変わるでしょう.自分のことを気にしてしまう“たましい”は,それだけ,人から愛されることや誰かから受け入れてもらえることを,強く望んで生まれてきたのです.


江原啓之『トラウマ あなたが生まれてきた理由』 pp. 240-43.


「蓼食う虫も好き好き」という諺のとおり,人の美意識はさまざま.とはいえ,思春期に入ると人は自分の容姿容貌を気にし始め,一旦劣等感を持ってしまうとそれを克服するのにかなり時間がかかるようです.外見に関するコンプレックスが原因で,人間関係にも問題が生じたりして,生きづらくなったりします.そういうときは,容姿に大きな価値を見出す友人等から距離を置くことも一案です.

原因は過去生にあって,人を外見や出身,肩書きや富の多寡といった表面的な理由で裁こうとする,「偏見および差別意識撤廃」のために経験している出来事であることが多いようです.ですから,それ自体は決して楽しい経験ではありませんが,高い視点から俯瞰すると,たましいの成長につながる実に「喜ばしい」体験のひとつだと言えます.

ですが,コンプレックスがトラウマになってしまう根本的な理由は外見が「良くないこと」ではありません.引用の最後にあるように,「無条件に自分が受け入れられ,大切に想ってもらえる」と感じられる体験があれば,自分を自分で受け入れられない,という状態はなくなります.ただ,そのために生身の誰かが絶対に必要か,というと必ずしもそうではないと思います.現実は自分の想いが創り出すということを考えれば,例えば,子どもの頃に両親やおじいさんおばあさんに可愛がられ,愛された記憶を思い出すだけでも,効果は充分に期待できます.

愛や癒しを期待できる生身の人間とすぐに巡り会えない場合は,自分を頼みとする努力も大切です.その自分は,最終的にはたましいの親である神につながっています.


8/20/2009

生まれ変わりを受け入れることの恩恵(2)

 このようないい方をすると,来世に逃避しているように聞こえるかもしれませんが,そのような遠大なビジョンを持つことでかえって現実の生き方に集中することが可能になり,有意義に生きることが可能になるのを私は実感します.自分が獲得した能力や才能は決して失われることがないことを知るなら,たとえ今回の人生では求める才能に恵まれていなくても,その才能の獲得のために一分一秒を無駄にすることなく努力することが可能になります.今回の人生で体力に恵まれなかったと思うなら,いまからコツコツと体力増強に励み,来世において望む体力を獲得する準備をすることができます.あるいは次回の転生ではピアノの才能を獲得したいと思うのであれば,今回の人生で,ピアノの基礎練習に励むことができます.そして今の人生における進歩がどれほど遅々としているように見えても,私たちは将来において必ず才能が開くことを確信するがゆえに,それに挫けることがありません.
 実際,ケイシーはある老婦人に対して,残り少ない人生を使って小説を書くことを学ぶように勧めたことがあります.彼女の場合,その努力が今回の人生で実を結び,有名な作家になることは明らかに不可能な話ですが,ケイシーは次の人生を視野に入れて,彼女にその方面での才能を開花させるように指導したのです.なんと遠大な計画ではありませんか.
 私たちも同じような姿勢で人生に臨むことができるのです.昔聞いた話ですが,あるお寺の管長が,いよいよ老境に入り,残りわずかの人生を残すだけになった時,突然,英語の勉強を始められたというのです.驚いたお弟子さんたちがその理由を尋ねたところ,管長はこともなく,次の人生では英語をマスターしたからだ,と答えられたということです.輪廻を確信する人の,余裕と力強さが感じられます.そしてケイシーのリーディングに従うかぎり,この管長の確信は正しいものであり,私たちもまた最後の瞬間まで有意義に生きられるのです


光田秀 『眠れる予言者エドガー・ケイシー』 pp. 312-3.



過去生の負のカルマを解消するために,例えば体力に劣る,スポーツが苦手など足りない部分を持つ場合も多くあります.

「六十の手習い」と言う場合,成果は期待しない,というよりできないから,老後の余暇を楽しむ手段の一つとしてのんびりやろう,といった消極的なニュアンスが感じられます。が,真実は違うようです。晩学には,もう少し積極的な姿勢で臨む方が良さそうです。

今生のみならず,次の再生がどのような目的でなされるかも,大まかですが決まっていると言われます。たましいは永遠であり,今生で遣り残したこと・遂げられなかったことは後の人生で再挑戦の機会がありますが,たましいの再生を本当に長いスパンで捉えることができるようになると,一度限りの「いま」を精一杯生きよう,悔いの残らぬよう最善を尽くそう,と自然と思えるようになるのかもしれないです。

8/12/2009

生まれ変わりを受け入れることの恩恵(1)

 まず第一にいえるのは,輪廻転生を受け入れることで「死」に対する恐怖を克服することが可能になる事です.現代に生きる私たちは常に死の不安を持っています.死によってすべてが変わると考えるかぎり,私たちの人生の価値は,他ならぬ私たち本人にとって無意味なものになってしまいます.これほど苦痛で,また生きる希望を喪失させられるものはありません.しかし,人間の本性を永遠不滅の霊的存在として受け入れるなら,死の恐怖から解放され,人生に対して永続的な価値を見出すことが可能になります
 また,人生が一度きりでないということを受け入れると,人生に対して精神的な余裕が出てきます.人生であくせくすることがなくなります.無用の焦りから解放されます.しかしながら,それは怠惰な人生を送ることを決して意味しません.むしろ,人生の意味を深く考えるようになり,大切に,そして充実させて生きようと努力するようになります.人生に対する精神的な余裕がある分,人生をエンジョイしながら生きることが出来るようになります.
 三番目に私が考えることは,人生を最後の瞬間まで有意義に生きる勇気が得られることです.私の場合,だいたい人生をプラス・マイナス2000年くらいのオーダーで考えています.過去2000年にわたる数回分の過去生をどのように生きるかを考えます.自分の長所や短所,才能や弱点を考えれば,おおよその前世の様子は見当が付きます.そしてこれから先どのような人間になりたいと思っているのかを考え,そのためには今回の人生をどのように生きるべきかを考えます


 光田 秀 『眠れる預言者エドガー・ケイシー』 pp. 311-12.


生まれ変わりを受け入れることの効用は,人により様々に異なるとも思います.

あくまでも個人的な経験から言えば,人間は,表面的な要素-見た目の良し悪し,出身(家柄),学歴や肩書きの「世間的」評価,収入の多寡,性別,宗教の有無など-によって簡単に定義されてしまう存在ではない,ということがよくわかります。最も大切なのは,このようないわば「飾り」のような部分を取り払って最後に残る部分,一番根本的な核の自分(魂)なのだ,ということが少しずつわかります。とはいえ,物質世界に生きている以上,その束縛を完全に超越することは難しく,その必要があるとも思えません.

そして,誰しもが,それぞれの魂の目的遂行のために,様々な楽しみ・苦しみを通して「学びの旅を続ける」同士なのだ,ということも理解されるかと思います。それによって,自他共に許容しやすくなる可能性はあるでしょう。学びの途上にある以上,間違いを犯すのも当然,という認識が深まるかもしれないです。私はある時期,ある国へ行くのに,アムステルダム経由のコースを取っていました.スキポール空港のラウンジで空き時間を過ごしているとき,人種も年齢もさまざまな旅人たちが,様々な荷物や連れと共に,文字通り「行き交う」場面を何度も目にしました.その光景を見るたびに,まさしく人生は「旅」であり,背負う荷物や同行者や旅行の目的・目的地は異れど,旅人であるという点では全く同じだと,感慨深く思ったことがあります.

過去生リーディングにより自分の過去生を知ることを許された場合には,つぎのようなメリットもあるかと思います.今生の自分とは別の個性,違うの面を生きていた「別の性格の自分」というものに触れる,つまり,顕現していない,潜在的な自己の人格を知ると,自己認識が新たになり,狭い自己認識から脱することができます。それによって自信を得る場合もあるでしょう.例えば,今生では忍耐と寛容を学ぶプログラムを組んで,短気で批判的な性格を携えて生まれてきたとします。せっかちさゆえに問題を必要以上に大きくしたり,批判的なために人と衝突することが多く,その結果人間不信に陥りがちという状況があったとします。こうした状況下で,しかし,過去生では慈悲深い性質を持ち,奉仕の人生を送ったこともあったと知れば,現在の欠点のみを見て自己否定し,自己嫌悪に陥ることが減るでしょう。今回こういう性格であることにも意味があり,他方では慈悲深さという素晴らしい面を持っていると知れば,その良さを発揮するように努め,人を許す方向にベクトルを切り替えるなど,余裕を持って課題に取り組むことができるようになるかもしれません。(あくまでも一つの可能性です。)

特定の過去生を知ることで,その時代からひきずってきた否定的な感情を解放し,癒しが起こることがあります。その結果,気持ちがすっきりしたり,体の症状が,場合によっては,劇的に改善するということもあります.また,悩んでいる人間関係改善のヒントを得ることもあるでしょう。


いずれにせよ,知りえた過去生を,自分の成長のために,建設的な方向に活かすことが最も重要ではないでしょうか。



8/05/2009

Your soul needs the tears

"Your soul needs the tears.  Think of a flower; it cannot bloom and it cannot survive without rain.  It cannot bloom out into its full beauty without the sun.  So think, if you can, of that divine part of you in your earthly body and when you have tragedy and tears, think of them as the rain falling to feed it, and then when the joyous times come, when something beautiful happens and your heart is full of joy, then that is the sun that is nurturing that fragile flower."

「あなたの魂には涙が必要なのです.花を考えてごらんなさい.花は雨が降らないと咲くことも生き続けることもできません.太陽がなければ美しく咲き誇ることはできません.あなたの地上の体の中にある,神聖な部分も同じだと思いなさい.とても悲しい出来事があって涙を流す時,雨が花に降り注いで魂に糧を与えているのだと考えなさい.それから,楽しい時が訪れ,素晴らしいことが起こって心が喜びで満たされる時には,その喜びを,か弱い花を慈しみ育てる太陽だと思いなさい.」

 Doris Stokes.  Voices.  p. 221.



ドリス・ストークス氏は,学生時代にお父さんを病気で亡くし,また,結婚してまもなく授かった息子のJohn Michael も非常に幼くして,これも病気で亡くしています.その後何十年も経ったある日,彼女(の魂)は寝ている間に幽界(現界と霊界の中間地点)に赴き,成長していまや青年となったジョン・マイケルと,元気で若がえった両親と再会します.そして,お母さんのあちらでの暮らしぶりがこの世にいたときとあまり変わっていないと知りました.また,生前したくてもできなかった作曲に勤しむ青年の姿などにも触れます.さらに,事故等で突然この世を去り,意識の移行がスムーズに行われなかった魂をケアするための病院,多くの人が想念のみによって(つまり本や言葉は使わないで)学んでいる学校など,いろいろな場所を見学して,様々な人(というかたましい,スピリット)に出会います.その中に一人の老賢人がありました.引用は彼から貰ったメッセージの一部です.

魂が地上で学びを得て成長するためには,苦しみと楽しみの両方が必要,という深遠な真理を,人を花に喩えて簡潔に,わかりやすく説明している見事な一節です.


シルバーバーチ 「2 学びは対照の中に」 も参照ください.



7/29/2009

守護霊とは

 守護霊とは,現界を生きるたましいを常に見守り続ける高級霊のことをいいますが,再生を果たした自分と,それを見守る守護霊は,同じグループ・ソウルの一員です.ですから,守護霊は,二人羽織のように,自分が現界で生きているかのような気持ちで,たましいの旅路を見守っているわけです.
 守護霊は高級霊ではありますが,それは霊界にいるからで,実は現界に再生してきた私たちと同じ人格です.
 霊的世界にいれば,真理のすべてがわかるので,みんな善人になれます.いい面だけしか表に出てきません.現界に降りてくると,悪い面が表に出やすくなります.そういう違いがあるだけで,同じグループ・ソウルなのですから,守護霊と私たちは,基本的に同じ人格なのです. 守護霊は,霊的世界にいる真理に目覚めた視点から,この現界をどう生きることが霊格の向上につながるのか,ということを常に指導し,見守ってくれています.それが守護霊という存在なのです.


江原啓之 『天国への手紙』 pp. 78-9.



守護霊の中でも「主護霊」と呼ばれる中心的存在は,地上の再生人生全てを通して共に歩む一体の高級霊を指します.女性には女性の,男性には男性の護りがついているようです.尤も,性別は人間のように絶対的なものではありませんが.400~700年前に他界した先祖の霊が多いとのこと(江原啓之『ひとはなぜ生まれいかに生きるのか』 p.111).また,自らの過去生のスピリットが指導することもあるそうです.

守護霊(または背後霊)にはいろいろな役目があります.例えば,指導霊は,仕事や趣味に関する導きを与える存在で,複数の仕事で活躍する人にはそれだけ多彩な指導霊が協力しているそうです.大抵は同じ職業に就いたことのある霊がつきます.指導霊は主護霊と異なり,途中で交替することもあります.私たちが上昇した場合や,逆に下降した場合にも交替します.地上での成功の度合いには指導霊が影響(「決定」ではない)を与えています.

補助霊は,比較的最近他界した身内であることが多く,祖父母や親,親しかった知人などです.リーディングで,亡くなった身内などから生活に関する具体的なメッセージを貰うことが多いのは,地上を離れてあまり時間が経っておらず,高級霊に比べて,この世の低い波長に同調しやすいためだとされています.通常,高級霊であるほど,具体的な細かいメッセージは送って来ません.

補助霊は類魂(グループ・ソウル)とは限りません.また,指導霊も同様で,同じグループから来ているとは限らないようです.

類魂は1つの本体と5つの類魂の,合計6つのたましいから形成される,という説があります.その説によれば,5つの類魂が交替で地上に再生し,再生にあたっては,残り4体の類魂のうち,1体が主護霊になるとされます.(6という数字は信憑性が高そうです.)

人霊(かつて地上人生を経験したことのある魂)以外にも,自然霊のサポートが必ずあります.これを支配霊と位置づけ,龍神霊系,天狗霊系,稲荷霊系の3つに分類する方もいます(『ひとはなぜ生まれいかに生きるのか』 を参照).また,この3つに弁天様(芸事を司り,水の神様でもある)を付け加える方もいます.ついている霊の個性が,守る人間の個性に強く反映されることが往々にしてあります.

具体例を挙げると,私の場合,生業に関して,西洋人風の男女(女性は平安時代の文学者という指摘もあり)の研究者から指導を受けています.苦労の末,彼(ら)と同じ学位を取ることができましたが,その際も彼らの助けが大いにあったようです.将来的にスピリチュアルな活動にも携わる関係上,モーゼのような(とも,お茶・お花の先生風にみえるとも,ミディアムにより描写が異なりますが)男性,平安時代の巫女,ネイティブ・アメリカン,侍など複数の指導霊がこれに加わります.また,十余年前に他界した母(や他の家族)が補助霊として守ってくれています.さらに,指導霊でしょうか,健康管理からスピリチュアルな面に至る広範囲において,医師が絶えず導いてくださっています(学生時代から夢によく登場なさる).主護霊としては,西洋人のお祖母さん(ヨーロッパで過ごしたある過去生での先祖にあたるらしい)がいらっしゃるようです.支配霊は龍神だと最近知りました.たしかに,自他共に厳しいところがあります.できて当然,できないのがだめ,という風に考えやすいです.その支配霊の関連か,自然霊では火の神様(としかわからない)がついていると言われたこともあります.一時期,引っ越す先々で,住んで2,3年くらい経つと,近隣の古い建物が取り壊されては,マンション群やら建売住宅が次々と新築される,そして工事が終了してしばらくすると再び別の土地へ引っ越す,ということがありました.これには火の神様が関係していたらしく,土地の浄化が行われていたのではないか,とのこと(霊媒S氏は,土地の神様が集まってくる,と言われた).海水浴には魅力を感じず,森林浴の方が好きなのもついている自然霊の影響なのか.さらに,先祖がらみで観音様の護りがある,といわれたこともあります.観音様も自然霊(高級自然霊の補助霊,眷属)です.

7/04/2009

宗教を超える

 世界中には,さまざまな宗教があります.違う宗教を信じていれば,死後,たましいは違うところに行くのでしょうか.そうではありません.死後の世界はひとつです.仏教が説く死後の世界しかなければ,キリスト教徒やイスラム教徒が行くべきところはなくなってしまいます.そんなことはあるはずがないのです.
 
どの宗教を信じていようが,帰る世界はひとつです.
 宗教の開祖は,ある意味では霊能力者だったのでは?と私は思っています.それぞれが見た死後の世界,生命の成り立ち,生きる意味を,それぞれの表現方法で語ったものが,宗教の教えなのだと思います.
 あの世を「地球」にたとえれば,ある宗教はアメリカ大陸のあの世だといい,別の宗教では中国大陸をあの世だといっているのです.
 現世にいる間,何らかの宗教を信じ,それが生きる力になることもあるでしょう.けれど,霊的真理からいえば,特定の宗教に固執しないことがもっとも幸せだといえます.
 
宗教を信じてはいけない,ということではありません.けれど,常に他の考え方も受け入れられる柔軟性をもっていないと,ほかのものが見えなくなってしまうのです.
 アメリカがすべてだと思っていると,ほかの国の存在が目に入らないので,ほかの国へ行けなくなるでしょう.それと同じように,ひとつの宗教に固執していると,霊的な真理に対して目を塞いでしまうので,浄化の妨げになることが多いのです.
 (中略) ひとつの考えに固執しない柔軟な心をもっていれば,真実はやがて理解できるのですから.


江原啓之『天国への手紙』 pp. 92-3.


宗教は,それが根付くべき場所や時代背景に合わせて,そこに暮らす人々が受け入れやすい形で地上にもたらされています.宗教を比較すると相違点も多いかもしれませんが,核になる教えは同じはずです.すべて霊界から地上にもたらされたものだからです.

そもそもひとつの宗教の信者であるには,その教えを,ある程度「盲目的に」受け入れ,信じ,従う必要があります.なぜそうなのかよくは理解できない部分もあるが,そう言われているからとりあえずそう信じよう,信じなければならない,と.

しかし,真理とは,本来,万人に理解できるものであり,決してとらえどころのない難解なものではありません.国籍,民族,学歴や教養の如何に関わらず,自分の成長段階に応じた教えであれば,無理なくすっと受け入れられるようなものです.ただひたすら信じるしかない類いのものではありません.

かつて,アメリカにエドガー・ケイシーが現れ,数々のフィジカル・リーディング,ライフ・リーディングを通して,ユダヤ教-キリスト教に色づけされた教えがもたらされたことも必然だったでしょう.同時期に,日本にエドガー・ケイシーが現れても影響力はなかったでしょう.同様に,日本のような,特定の宗教を信じる人口が少ない国に,いまの時代(経済成長が極まり,物質主義的な人生観が浸透し,人々のモラルが失われ,人心が著しく乱れている時代),スピリチュアルな教えがさまざまな霊能者,伝道者,メディアを通じてもたらされていることも,ゆえあることなのです.

6/24/2009

欲望の紐

人間は死後に自分を待っている永遠の観点から生きなければならない.従って,物質的な享楽への執着から離れる必要がある.食事は活力を得るためであるし,贅沢は,社会的地位に見合った程度にとどめるえきなのだ.生まれつき備わっている嗜好や傾向性も,理性によって制御されなければならない.そうでなければ,浄化されるどころか,ますます物質的になってしまうからだ.欲望は紐のように人間を締めつけるものだ.欲望をつのらせて,その紐をさらにきつく締めてはいけない.

カルデック 『天国と地獄 II』 p. 103.


原油価格の高騰による食料品等の物価上昇や,金融危機などによる経済悪化のため,企業でも家庭でもムダをなくし,消費を抑えようとする動きが出てきたことは,本来の視点から見れば,むしろ良いことです. 日本は戦後,短期間で急速に経済発展を遂げ,生活が豊かになって,物質的・唯物的な生き方に傾き過ぎてしまいました.地球温暖化もそのひとつの帰結でしょう.今の,物質的に行き過ぎた生き方を改めなさい,という呼びかけが,地球のあらゆる場所に届いているように感じられます. できるところから,もう少しだけ簡素な生活へと改めていきましょう.
 

6/18/2009

46 宗教のリハビリ

我々の目的は言わば宗教のリハビリテーションです.宗教を無味乾燥で不毛の神学論争から救い出すことです.宗派間のいがみ合いから救い出し,教理上の論争を超越して,実証的事実の基盤の上に心の宗教を確立し,霊界からの啓示を今ますます増えつつある霊媒を通して地上に普及させ,あらゆる地域の人類に神が今なお働いていること,その恩寵は決して過去の時代に限られたものではなく,今日でも,どこにいようと、誰であろうと,同じ恩寵によくすることができることを知らしめる-そういう計画があるのです.

シルバーバーチ


教義も進化する,という話を小耳に挟んだことがあります.よく考えればこれは大きな矛盾を孕んでいます.教義とは人間が拵えたもの.だからこそ,発展するのではないでしょうか.


一体,「神の真理」がさらに発達したり,変化を遂げることがあるでしょうか.真理は永遠不変のものであり,古いも新しいもありません.

そもそも宗教とは形式ではありません.賛美歌を歌い,説教を聴き,聖典を読み,祈りをささげれば救われる,ということは決してありません.地上で多くの経験を積み重ね,艱難辛苦の末,学び取ったものこそが自らを救います.

>>  以前の記事 「5 悟りへの近道」,「29 奉仕こそ霊の通貨」,「39 贖罪はない」 も参照ください.

6/15/2009

Failure 失敗とは

"Failure is not falling down.  It's failing to get up when you've fallen down."

失敗とは,倒れることではない.倒れたときに起き上がれないことだ.

Doris Stokes.  More Voices in My Ear. p. 189.



かつて大活躍したイギリスのミディアム,ドリス・ストークス氏の自伝からの一節です.彼女の指導霊Ramanov から彼女に届けられたメッセージとして書かれていました.

上手く行かないことには必ず理由があり,学ぶべき教訓があります.それらを学び終えれば成功,というわけです.前向きな気持ちさえ失わなければ,誰でも必ず成功できます.



Inside will show on the outside

"When you come over here what is inside you will show on the outside.  It's what you do and what you are that counts."

あなたがこちら側へ来たとき,あなたの中にあるものが外に現れるのです.大切なことはあなたが何を為し,あなたがどのような人であるか,です.

Doris Stokes.  Voices.  p. 186.



よく言われることですが,死ぬときには「モノ」は持っていかれません.「モノ」には,肩書きや社会的名声などこの世でしか通用しない全てのものが含まれます.

人に対してどれだけ親切であったか,どれだけ優しかったか,どれだけ与えたか,どれだけ自分の良心に忠実であったか-こうした内面の資質で獲得したもの,経験した感動や学んだ知識だけを持ち帰ることができます.

「死を意識して生きよ」などといいます.いずれ必ず死ぬのだから,死んでから後悔しないように,いまを精一杯生きなければならないのだ,と漠然と悲壮感を抱いて,深刻になる,ということではなく,この世を去るときにモノは持っていけないことを深く理解した上で,「持ち帰ることができるものを増やす」方向で生きることではないでしょうか.

日々,少しでも「よい人」になることを心がけたいものです.

>> 以前の記事「自分の価値」,「欲望の紐」も参照ください.

6/08/2009

光の子として

あなたがたは,以前には暗闇でしたが,今は主に結ばれて,光となっています.光の子として歩みなさい.― 光からあらゆる善意と正義と真実とが生じるのです.―

(エフェソ 5・8-9)

人間はすべて「光の子」です.ここで特に「光の子」と呼んでいるのは,霊的真理に出会い,霊的に覚醒した者のことだと思います.

知ってしまったからには,知らなかった昔のように生きるのではなく,知った者として生きなければなりません.

スピリチュアルな教えの中に,あらゆる善きこと,正しきこと,真実が隠されています.



6/07/2009

育てるは神なり

「・・・育てるは神なり.まわりの事や状況やあなたの思ったとおりに行わない人たちに心を乱すもののようであってはならない.あなたは,神の愛が映し出されるために水路となれるだけなのだ.というのも,神は自らの道で,自らの方法でお働きになるのであり,心乱すことは神がなされようとしていることについて,失意と幻滅を生じるだけだからである.
 誤りを犯す者に対して穏やかに,優しく語りかけなさい.あなたは彼らの誘惑の何たるかも,彼らの理解の小ささがどれほどかもしらないからだ.人の行うあれこれの活動を裁いてはならない.むしろ,あなたの中にある小さな光が彼らの生活の中にも照り輝くように祈りなさい.それは,人の子ら,娘らが神の道を知るための方法である.この俗界の中において,自分自身をさえ疑うほどに疑惑と恐怖が起こる時代が万人に訪れている.主がその聖なる宮の中におられ,全てが善き事[原文は「を」です] 知ることによって,そのような気持ちを捨てることは容易である.」


これらのリーディングに共通して反映しているのは,最も高い理想に従うことの必要性です.

バイオレット・シェリー 『エドガー・ケイシー 地球卒業生18人の過去生』 p. 217.



引用部分は,エドガー・ケイシーのライフリーディング中のメッセージです.

私たち一人ひとりが,自分にとって最高の良心,モラルに基づいて行動することはとても重要なことです.しかし,魂の成長度は人それぞれに異なり,自分の正義が他者の正義が一致しないことはよくあること.さらに,各自が過去生からいろいろな課題を持ち越してきており,そうした背景の事情が全て見通せない限り,誰であろうと判断を下したり,結論を出すことは,本当の意味ではできません.

他者に対してのみならず,自分に対しても簡単に裁かないように心がけたいものです.



5/24/2009

心の促しに従う

・・・私は,充足した人生が多種多様であることを示したいと思う.そしてあらためて主なポイントを繰り返しておきたい.あなたがたは心の促しに従うことによって,自分にとって最良の道を発見するだろう.あなたの道は,心の奥底からの願いに反したものであってはならず,それに即したものであるべきだ.もしコンピューターいじりが何より楽しいなら,それがあなたのなすべきことだ.あるいは車の修理が楽しい人や自動車レースが楽しい人もいるだろう.自分自身を基準にして他人を判断すべきではない.さらに人生のあらゆるケースでも,人間的な思いやりと愛の大切さを認識すべきである.愛と思いやりは,あなたがたの世界における最大の力であり,あなた自身の自己実現のための最強の道具なのだ.

ジュディ・ラドン 片桐すみ子訳。 『輪廻を超えて』 pp. 180-181.



5/06/2009

ソウルメイトと生まれ変わり  1

(おそらくA.R.E. の製作と思われる)テレビ番組,"Soulmates, Reincarnation, and Healing Relationships" の紹介です.(先の記事 Soulmates, reincarnation & healing relationships を参照ください.)

司会者 (Mark Thurston) : 生まれ変わりを信じる最も強い根拠は何か.

Auken氏:若い頃,周囲を見回して,明らかな不公平を見ては悩んだ.ある人々は健康で,恵まれた環境に生まれる一方で,ひどい環境や病気の身体に生まれる人もいる.全ての人が同じスタート地点に立ち,同じ機会に恵まれているわけではない,という不公平が私を悩ませた.また,宗教には,この不公平を説明する概念がないことにも気づいた.こうした不公平は,現在の人生に影響を与える何かが,前世で起こったことを支持するものだ,と気づいたのだ.

ナレーション: エドガー・ケイシーは,生まれ変わり-魂の成長のためにいくつもの人生を生きるプロセス-に,キリスト教的な指向性を加えました.人生は,この世に生まれたときに始まるのではない.我々の自然な状態はスピリットの状態であり,この状態で何千年も存在している.我々は魂であって,単なる肉体ではない.気が遠くなるほど長い間,魂は,自由意志の因果律を,身を以て直接学ぶために地上人生を送っている.生まれ変わりの目的とは,神との真の関係において,自らの神性を見出すことであり,ケイシーの視点に立つと,霊的な目覚めは人間関係を通して得られる,というのです.他者と関わることによって,我々は忍耐,許し,愛,親切,共感といった魂の性質を学ぶのです. 

司会者: 生まれ変わりへのエドガー・ケイシーのアプローチの特徴は何か. 

 Auken: ①非常に包括的で,詳しいこと.②ユダヤ教-キリスト教の指向性があるので,子どもの頃からの教えや価値観を放棄する必要がない.これら既存宗教の教えと協調しうる.③さまざまな人生の局面において-身体的,人間関係的,またはビジネスなどの-癒しの機会,神の恩寵を感じる機会,やり直したり改善する機会があることを示している点.

Todeschi氏: 現代の誤解というのは,誰にもただ一人の完璧なソウルメイトがいて,その人を探せば,愛され,理解されるだろう,という考え方だ.ケイシーによれば,ソウルメイトは複数いて,それは子ども,友人,仕事の同僚や伴侶かもしれない.つまり,良かろうと悪かろうと,関わりのある人たち全員がソウルメイトなのだ.そして,ソウルメイトとの関係は,過去生で終わったところから始まる.

以前の記事(スピリチュアル・ブックス3)で紹介した本の著者でもあるKevin J Todeschi 氏が解説をします: エドガー・ケイシーは,我々は人や出来事,機会,人間関係に学びのために引き寄せられる,と述べている.心から尊敬し,愛する人々と出会うこともあれば,反対に非常な試練となる人間関係もある.いずれにせよ,我々に内在する善を引き出すために,これらの人間関係は存在する.どのような人間関係も,私たちの意志ひとつで,学びの多い有益な人間関係になりうるものばかりである.

司会者: 多くの人々が出会いたいと思っているソウルメイトだが,どのようにしてソウルメイトに出会ったとわかるのか.

Auken氏: ソウルメイトの捕らえ方の問題点を指摘したい.我々は,"mate" にあまりにも重きを置きすぎている.魂はともに経験を積み,それを今生に持ち越すのであって,2人がパートナーになるためではない.たとえば,2人のうち1人は歌詞を書き,もう1人は曲を作る場合,この2人は終生,活動を共にして,非常に快適であり,結びつきを感じ,互いに打ち解けた間柄でいられる.この場合もソウルメイトである,と. 

Leslie Cayce氏のインタビュー: ひとは,人間関係をゼロから作りあげ,築いていくことができるので,前向きになればなるほど,いわゆる世に言う「ソウルメイトとの関係」に移行していくが,そのためには大変な努力が必要です.

Todeschi氏: 過去生で多くのソウルメイトと関わりがあることを説明する面白い実例は沢山あるが,ひとつの例を挙げると,ある女性が婚約者についてケイシーに質問したことがあった.いまの婚約者は,他のだれよりも自分を幸せにしてくれるかどうか,と.その問いに答えてケイシーは次のように言った: そういう人はこれまでにも30~40人いた.彼女の結婚の成功は,彼女自身が夫との関係をどのように扱うかにかかっている.つまり,完璧な関係性が既に存在しているのではなく,関わり合いながら作り上げていくものなのだ.

司会者: 生まれかわりに,私たちの人間関係を考え,対処する上で非常に大きな可能性があるとすれば,どのようにして過去生に影響されている人間関係を見抜けばよいか.

Auken氏: ケイシーは,感情 (emotion) が鍵だと言っている. ある出来事や人が強い感情を引き起こすようなものである場合,それが魅力であろうと反発であろうと,おそらく深い記憶に反応してそのように感じるのだろう,と.

Todeschi氏: 我々は,初対面の人に,瞬時に悪意を感じたり,逆に好意を持ったりするが,そういう思いはどこから来るのか.ケイシーによれば,そうした感情は私たちの中に記録されていて,そうした情報を常に思い出している.今このときも,相手に対する感情が生まれていて,それが将来再び思い出されることになるだろう. 

Charles Thomas Cayce氏(A.R.Eの前CEO)は自身の考えを述べます: 生まれ変わりはエドガー・ケイシーのリーディングで何度も語られる概念だが,私自身は,人生の目的を知るために生まれ変わりを持ち出す必要はないと思う.[ケイシー*などの]リーディングを受けなくても,少しワークをすれば困難な人間関係と,前向きで建設的な人間関係を見分けることができるはずだ. 

(番組はまだ続きます.)

*Edgar Cayce (1877-1945)

Edgar Cayce's A.R.E (Association for Research and Enlightenment)  米国エドガー・ケイシー協会




以上は概要であり,全訳ではありません.

ソウルメイト = 最愛の恋人・夫婦というふうに捉えられがちですが,そうではありません.人生で関わり合う全ての人々は,多かれ少なかれ,「ソウルメイト」であると言えます.その中には,好きな人もいれば,そうでない人もいます.経験する感情にも意味があって,多くの場合,過去生での関係が影響しています。過去生で良好な関係性にあった人に対しては好意を感じ,敵対関係にあった人や傷つけられた人には最初から悪感情を抱く,という単純なことでは必ずしもありません。いかなる関係性であれ,すべては「学びのため」というわけです.

全ての出会いは宿命として決まっています.ただ,それらの出会いをどのようなものにするかは,基本的には,当人同士の意思にかかっているようです

4/20/2009

Keep singing

Keep the heart singing!
Keep the mind clear!
Keep the face toward the light!
The shadows then are behind.


Edgar Cayce

心の中で歌い続けなさい.心を平静に保ちなさい.顔を上げて光を見続けなさい.そうすれば,影は消えます.

4/12/2009

SOULMATES, REINCARNATION & HEALING RELATIONSHIPS

アメリカのテレビ番組です.(おそらく,ARE [アメリカのエドガー・ケイシー協会本部] による制作)エドガー・ケイシー研究家らが,生まれ変わりやソウルメイトというテーマで人生をいかに生きるべきかについてわかりやすく解説しています.

残念ながら全て英語となっています.英語のリスニングを鍛えたい方,テーマに大いに関心のある方もぜひご覧ください.今後,各回の概要を日本語で少しずつ付け加えていく予定です

Soulmates, reincarnation & healing relationships 1http://www.youtube.com/watch?v=cvHBxhNiC-Q

Soulmates, reincarnation & healing relationships 2http://www.youtube.com/watch?v=SMo-wnSqNmA&feature=related

Soulmates, reincarnation & healing relationships 3http://www.youtube.com/watch?v=1FaBg4mQUSY&feature=related

Soulmates, reincarnation & healing relationships 4http://www.youtube.com/watch?v=IyqIrnS8o8k&feature=related

Soulmates, reincarnation & healing relationships 5http://www.youtube.com/watch?v=7fdWkUrBNcE&feature=related







4/08/2009

幸せの基準

 アメリカ的な「物質的価値観」はもはや時代遅れのもの(中略).お金があれば幸せ,モノがあれが幸せという時代はもう終わったのです.そもそも,この国はそれほどまでに「先進国」であり続ける必要があるのでしょうか?モノにはあふれ満たされていても,心の中は平和ではない.そんな状態が続いているように思えてなりません.私から見れば,いまは「心の戦時中」です.疲れ果てるほどに仕事をし,出世競争にいそしみ,自分よりも注目を集める人間に嫉妬し,足を引っ張る.国会を見ても,大人同士がまるでイジメのような言い合いをしている.右を見ても左を見ても,皆必死で生きているのに,苦しさから抜け出せなくなっています.それはなぜか.
 日本は急ぎすぎたのです.これまでは,アメリカを模倣し,物質的な豊かさを求めて走り続け,多くのモノを得てきました.その結果,いま,「食べすぎでおなかが一体の状態」なのです.満腹であることを幸せと思ってきたけれど,ここにきて,膨満感に苦しみ始め,体の中にたまった老廃物を出そうという流れが起きているのです.この「不景気」という飢餓感は,いち通過点にすぎません.本当にお腹がすかないと何がおいしいかわからないように,足りない状態になってはじめて,本当に必要なものを選び取ることができるようになるからです.この先,私たちは,何を選ぶのか.それによって,また道は分かれますが,多くの人がすでに気づき始めているはずです.モノを持つことだけが幸せだと言えないということに.そして,人と競争し,その中で勝ち得る幸せが必ずしも心を満たすものではない,ということにも.幸せは自らの心の中にしか生まれないものです.幸せを測る基準を「他者」に置いていては,いつまで経っても満足することはできないでしょう.


江原啓之 『ニッポンを視る!』 pp. 213-4.


太平洋戦争中に国策として文化・芸術を否定されたまま敗戦を迎え,その後間もなく高度経済成長期に突入して,国民総出の大変な勤労の末,戦後の荒廃から未曾有の急速な経済発展を遂げた日本.元来は私たちも大切にしていたけれど,こういった経緯でしばらくの間忘れてしまっていた「こころ」を取り戻す時期が,今だ,というわけです.

世間体を気にしないで,人と競わないで,自分の内なる声に従って,自分の基準で生きていくことは,思いのほか「ラク」なことです.その意味では,もう少し「ラクをして」もいいのかもしれません.


身軽になろう

 韓国も大手自動車会社の倒産などがあり,決して景気はよくありません.しかし,みんな元気なのです.日本と同じように不景気でも,中身がまったく違う.いまの日本は,まるでお通夜のように思えます.元気にあふれる人々の姿を見て,「食べて,話して,楽しむ」,これだけで十分幸せだと思えたのです.スピリチュアルに見ても“口”はエナジーの出入り口.口を使って元気に会話したり,おいしく食事ができるだけで,私たちは生きる喜びをも感じることができるのです.本当の幸せは,モノを求めないことだと前述しましたが,極論を言えば,最低限食べていくものがあれば,元気でいることはできるのです.
 贅沢をしようと思えば,際限はありません.私たちはもう,十分モノを得ました.多くのモノを持ちすぎて,その重さに耐えられなくなっているのが,現代という時代かもしれません.“心の平安”という,いま私たちに最も足りないものは,お金で買うことはできません.不要なものは捨て,最低限必要なものだけを持って生きる.その身軽さは,あなたを自由にしてくれるでしょう.人と競いあうことなく,自分の中にある幸せに目を向ける.この「怒り」の時代を生きぬくには,それしかありません.モノばかりを求め,形に縛られ,敷かれたレールの上を歩くことの虚しさにようやく気づき始めたのです.この不景気は,私たちが長い眠りから覚めるための大転換期なのかもしれません.夜明けは,もうすぐそこまで来ています


江原啓之 『ニッポンを視る! 「怒り」の時代を生き抜く方法』 pp. 222-3.



「モノ」とは,持ち物や財産から肩書きに至るまで,目に見えるもの,客観的に測れるもの,ひいてはこの世にいる間だけしか役に立たないもの全てを指しています.

失って得るものは多い-逆説的ですが,真実です.

3/28/2009

自分の声を信じて

手 紙 (作詞・作曲 アンジェラ・アキ)

歌詞はこちらからもご覧になれます。


思春期の多くの若者を癒し,励ましたアンジェラ・アキさんの歌は,大人の心にも響き,癒し,勇気づけるものとなっています.

「自分の声を信じ歩けばいいの」,「笑顔を見せて 今を生きていこう」,「人生の全てに意味があるから」 の部分は,スピリチュアルな教えとも見事に符号しています.多感で悩み多き世代に広く訴えた理由もこの辺にありそうです.

作詞・作曲をされたアンジェラ・アキさん自身の,10代の頃の体験からインスピレーションを受けて生まれた曲が,多くのティーンエイジャーを癒し,励まし,元気づけている-まさに「人生にムダはない」ことを証明しています.

深く悩む感性と,悩みを自ら克服する強さを備えていなければ,本当には人を癒すことはできないのかもしれません.そういう意味では,悩むことは決して時間の無駄でも,弱さの証でもありません.

悩みや悩む自分を否定しないで,まるごと受け止めたいものです.また,人の悩みと自分の悩みは「違う」だけ.その良し悪しを判断する必要はありません. 

3/20/2009

焦らなくていい

焦らなくていい.

全ては忍耐とタイミングだから.

君にとって必要なときに必要な出来事がやってきます.



以前購読していたメルマガに載っていたメッセージです.

購読開始後,間もなく廃刊になってしまい,タイトルも控えておかなかったため,どのメルマガだったかはもはや不明です.

未来のことは考え出すと不安になってしまいます.でも,この言葉を読むと少し楽観的になれますね. 必ずしも,忍耐とタイミングが全て,とは言えませんが….

2/18/2009

あなたはひとりしかいない

昨年秋のことでした.ごくつまらないことがきっかけで,短い間ではありましたが,自己否定的な想いに悩むことがありました. ある日,瞑想中に,その答えを求めたわけではなかったのですが,次の言葉が浮かびました.  

 あなたはひとりしかいない

聞き逃しそうなほど微かで,素っ気ないほど短かい,このメッセージに込められた意味は自ずと明らかでした.

 
私たちはひとりの例外もなく,唯一無二の存在です.二人として同じ人間は存在しません.数年前,『この世にひとつだけの花』という曲が大ヒットしましたが,地球上どころか,広大無辺の宇宙において「私」はひとりしかいません.それほどに尊く,かけがえのない存在なのです.したがって,他と比べるということはそもそも不可能であり,意味がありません.比較して劣等感を抱いたり,優越感を感じることによる悪影響のほうが心配です.不完全な部分も多いですが,自分の全てを受け止め,大切にすることが肝心です.
  それと同時に,周囲の人々も自分と同じく,一人ひとりが唯一無二のかけがえのない存在であることに思いを馳せたいものです.それぞれ足りない点はあるかもしれませんが,自分が愛すべき存在であるのと同様に,彼らもみな愛すべき存在なのです.  

  このメッセージを思う時,「汝自身を愛せよ」という言葉が浮かびます.多くの人々は,自信や愛情は外から来るもの,他者から「与えてもらう」ものという感覚を持っているのではないかと思います.親が,先生が,世間が「認めてくれたから」自信を持つことができたとか,恋人や伴侶を「得たから」愛情に満たされた,という考え方が一般的ではないでしょうか.しかし,自信にしても愛にしても,本来は自分の内側から湧き出すものであり,人から貰ったと思っていても,じっくり内省してみると,自分が自分に与えていることに気づくものです.周囲の人がどれだけ愛情を示し,いくら賛辞を並べたとしても受け取ることができなければ,それらはないに等しいからです.「神の子としてかけがえのない」自分自身を愛しなさい,との促しのように思えました.これは,いわゆる自己愛とは違います.

メッセージを受け取った瞬間,確かに暖かいエネルギーと安らぎを感じました.が,一度飲めば,完全に癒されて二度と再発しない,というほどの効き目と永続性はありませんでした.その後も度々,同じ思いに悩みました.それほど驚異的な特効薬であれば,セラピストもカウンセラーも必要ありません.瞑想を日課にするか,書店で精神世界の本を買ってきて読むだけで,大抵の悩みは瞬く間に解決してしまうことになります.が,現実にはそんなことは滅多にありません. 残念ながら,霊的な教えは万能薬でも秘薬でもありません.現象界に生きる以上,物質・現実面での様々な体験や自助努力を経なければ,いかに素晴らしい教えも身にはつきません.聖なる教えにはそういった側面があるようです.悩みや問題に向かい合い,原因を探り,自ら努力して解決すべく取り組むしかないのです.現実的な対処で解決されない場合には霊的真理が援助を提供するかもしれませんし,そうやって教えに導かれることもあります.ですが,試行錯誤が自覚的,或いは無自覚に悟りをもたらす場合が多くあります.また,現実面での満足感を得るということは,とても大切なことです.基本的に現実の生活を精一杯生きながら,心の軸が自己の最高の良心や神と信ずるものからぶれないように保つ努力を地道に続ける以外には,近道も秘策もありません.

私たちの誰もが 'one and only one' の存在です.もし自信をなくしたり,無価値感に悩まされたりするようなことがあったら,心を静かにしてこのメッセージを思い出してみてください.忘れたらまた思い出し,自分のかけがえのなさをゆっくりと味わってみてください.この繰り返しによって,一片の真理は次第に心の奥深くに刻まれるでしょう.心に染み入る頃には,少なくともあまり重要でない悩みや不安からは解放されているかもしれません.

2/06/2009

44 明日の収穫のために

首をうなだれてはいけません.後ろを振り向いてはいけません.前を見るのです.過去のページはすでにめくられ,二度と元へは戻せないのです.生命の書は常に新しいページをめくるのです.その日その日のために生き,昨日のために生きてはいけません.明日刈り取る収穫の種を蒔くのは今日なのです.

『シルバーバーチ 今日のことば』  p. 96.



現在(いま)を生きなさい,と言われます。

過ぎたことをあれこれ考え,思い悩んだり,まだ起きていない未来のことを不安に思うのではなく,いますべきこと,いまできることに最善を尽くす,ということです。

もちろん,刹那的な生き方が推奨されているわけではありません。






2025年は大きな転換期

2025年7月5日(土)の早朝(夜明け前),フィリピン沖の海底火山が噴火して,周辺国と日本の太平洋沿岸に巨大津波(120mほど)が押し寄せ,国土の1/3から1/4 が津波に呑まれる,という予知情報があります。最初にこれが注目されたのは,下にも関連動画のリンクを貼っていますが,たつ...