8/30/2008

陰徳を積む

 ところが,現代の日本は「ひけらかし文化」.みずからの功績をこれみよがしに主張したがる傾向にあります.しかも,「自分がこれだけやっているのだから見返りが欲しい」という物質主義的価値観に基づいた発想をする人が多く見られます.
 このままでは,「小我」だらけの日本になってしまいます.「自分さえよければいい」という考えで動けば,いつかは誰かのエゴに潰されます.心がどんどん疲弊していき,弱いものいじめで憂さを晴らそうと考えるようになる.ネットの掲示板などで人の誹謗中傷を垂れ流すのも,その表れであるといえるでしょう.
 「ひけらかし文化」は心を崩壊させます.このことわざ
[一将功成りて万骨枯る: 一人の将軍の手柄の陰には,無数の兵士たちの犠牲があり,指導者の功績の陰には,多くの者の努力がある.彼らのことを忘れてはならないという戒め.また批判でもある] から感じ取ってほしいのは,「一部の人だけが得をするのはいかがなものか?」という批判精神だけではなく,むしろ,「自分に何の得もなくても他者のために生きてみてはどうでしょう?」という提案です.


江原啓之 『ことたま』 徳間書店,pp. 226-227.



評価を外に求めるのは人間としてごく当然のことに思えますが,ひとは他者をなかなか認めたがらないものです.さらに,地上での評価というものは,時代や場所,また評価する人によって異なるなど,多分に相対的です.

ひとが認めてくれなくても,神は全てお見通しです.ならば,最も確かで揺るがない,神の「絶対評価」に沿うように生きればよいのかもしれません.そのうち,思いがけないタイミングで,地上でも評価されるでしょう.

本当に人のためになることは,誰の目に映らなくとも,必ず自分のためにもなっています.



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