8/13/2008

呼びかけに耳を傾ける

 「呼びかけ」に耳を傾けて生き始めるということは,人生におけるコペルニクス的転回であると私は思います.一見ささやかな変化に見えて,生き方を根本から変えてしまうからです.
 「人生は私に何をしてくれるか」と待ってばかりいた人が,主体的に「人生は私に何をせよと言っているのか」「この人生だからこそ何ができるか」と,自分から問いかけながら生き始めるのです.人生の側から自分を見始めるのです.
 この二つの姿勢の違いは,決定的なものです.いわば子どもと親との違いがそこにあります.自分の側から要求するだけの「待ち」や「依存」の姿勢では,けっして見えない世界がある.人生の側から見ようとするからこそ見えてくる世界があるのです.今まで見えなかったつながりや絆,関係,法則などが見えてくれば,当然人生は変わるでしょう.運命も必ず違う展開を見せ始めます.
 宇宙飛行士たちが,地球の大気圏を離れて,遥か彼方の宇宙空間から地球を見たときに初めて,地球という存在の意味が感じられたように,私たちも魂を束縛する「自我の殻」から離れて,人生の側に立つことによって,「私」がなぜ存在するのか,その意味がわかってくるのです.
 
それは,つまり生まれてからつくってきた「自我の殻」を壊してゆけばゆくほど,人生からの「呼びかけ」が聴き取れるようになると言うことでもあります.逆に「呼びかけ」に耳を傾ければ傾けるほど「自我の殻」は壊れてゆくのです.
 その道のりに一人ひとりの自業―宇宙の中でその人だけが引き受けることのできる命の流れ―もはっきりと見えてきます.この人生だからなさねばならない「人生の仕事」がわかってきます.
 人生の解答は,外から与えられるものでも,押しつけられるものでもありません.自らの内側深くに秘められていて,引き出されるのを待っているのです.真我とのたゆまぬ交流が,それを可能にするのです.
 なぜなら,真我とは,「呼びかけ」の発信者である宇宙の意志,神に通ずる扉であり,道なのですから.
 人生に訪れる,出会いと出来事の一つひとつにこめられた「呼びかけ」に,真摯に耳を傾け,応えてゆくならば,どんな人生も必ず開けます.どれ一つとて同じもののない,ただ一つのこの人生は,じつに信じるに足る具現の場(フィールド)です.あなたの魂の願いを開花する鍵は,必ずあなたの人生の中に秘められているのです.


 高橋佳子 『人間の絆 自業編』 pp. 258-9.



生きる目的や使命といったことは,一人一人の「内側にすでに在る」と言われます.

何か「すべきこと」に気づくひとつのきっかけとして,例えば友人に負けたくないといった、競争心・闘争心が掻き立てられることもあるかもしれません.しかし,その衝動はあくまでも「きっかけ」にすぎないので,自分がすべきことが見つかったら,ネガティブな想いは潔く手放して正解です.

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